２０代女性から現金を奪って乱暴したとして、強盗強姦罪に問われた熊本市の無職、田中奨被告（２１）の裁判員裁判判決で、熊本地裁は７日、懲役１２年（求刑懲役２０年）を言い渡した。女性は心的外傷後ストレス障害（ＰＴＳＤ）となり、事件の４カ月後に自殺した。　判決理由で鈴木浩美裁判長は「被害者が負ったＰＴＳＤは、生きていこうという気持ちを完全に奪い去るほど深刻で、事件が（自殺の）大きな要因となった」と指摘。一方で「死亡の結果を刑事責任に反映させることはできない」とした。　判決によると、田中被告は昨年１２月、熊本市内のビルのエレベーターで女性を脅迫して現金１万３千円を奪い、乱暴した。

（１５：５０～１６：２５）　《千葉県市川市のマンションで平成１９年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん＝当時（２２）＝が殺害された事件で、殺人と強姦（ごうかん）致死、死体遺棄罪に問われた無職、市橋達也被告（３２）の裁判員裁判の第３回公判は、休憩を挟んで再開した。リンゼイさんを暴行後、さらに殴りつけたときの行動から、男性弁護人の質問が続く》　弁護人「抵抗できない被害者を２発、しかも強い力で殴った。なぜそんなひどいことをしたんですか」　被告「私はかっとなりました」　弁護人「どうしてかっとなったんですか」　被告「リンゼイさんから『たばこを吸いたい』といわれて、私は『できない』といいました。それからやり取りがあって、私はかっとなってリンゼイさんの顔を殴りました」　弁護人「しかし、あなたは人間関係をつくって許してもらう気でいたんではないんですか」　被告「そうです」　弁護人「感情的に殴りつ

堺市中区で昨年１月、生後２カ月の長女の全身を激しく揺さぶる虐待で死なせたとして、傷害致死罪に問われた無職、武中明日香被告（２５）の裁判員裁判の論告求刑公判が７日、大阪地裁堺支部（石川恭司裁判長）で開かれ、検察側は懲役７年を求刑した。判決公判は１１日。　検察側は論告で、「産後鬱病であったことは同情する」としたが、「常習的な虐待をエスカレートさせた極めて危険で悪質な行為」と指摘。一方、弁護側は最終弁論で「イライラを自分では抑えきれなかった」と主張し、執行猶予付きの判決を求め結審した。

（１０：０９～１０：２２）　《千葉県市川市のマンションで平成１９年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん＝当時（２２）＝が殺害された事件で、殺人と強姦（ごうかん）致死、死体遺棄の罪に問われた無職、市橋達也被告（３２）の裁判員裁判の第３回公判が７日、千葉地裁（堀田真哉裁判長）で始まった。今回は午後から市橋被告本人の被告人質問が行われる予定だ》　《初公判で市橋被告は「事件の日に何があったか裁判で話すことが私の義務。これからの裁判で詳しくお話しします」と述べた。被告本人の口から何が語られるのか》　《午前中には、事件当時にリンゼイさんと同居していた外国人女性への証人尋問が行われる。事件前に市橋被告とリンゼイさんのやり取りを間近で見ていただけに、最も重要な証人といっていい》　《法廷は千葉地裁最大の２０１号だ。午前１０時９分、被害者参加人として裁判に参加するリンゼイさんの父、ウィリアムさんと

裁判員経験者の意見を聞いて裁判員制度の運用改善につなげようと、さいたま地裁は６日、裁判員経験者を招いて意見交換会を開いた。裁判員経験者からは「貴重な経験になった」との感想が出た一方、「拘束時間が長い」「朗読された供述調書が頭に残らない」などの厳しい意見も出た。 意見交換会はさいたま地裁では初めて。同地裁の倉吉敬所長が司会を務め、今春以降に裁判員を経験した男性６人、女性１人が参加。法曹３者の代表として同地裁の田村真裁判官、さいたま地検の岩崎吉明検事、鍜治伸明弁護士が出席し、約２時間、意見を交わした。 倉吉所長が「評議で裁判官が誘導していると感じなかったか」と質問すると、ある男性は「感じなかった」と答え、別の男性（７５）は「法律の素人なので、量刑は裁判官が出した過去の資料を参考にした」と話した。 また、男性（３８）は「拘束時間が長い」と指摘。田村裁判官が、供述調書の長時間の朗読など検察側の立証

千葉県市川市のマンションで平成１９年、英国人英会話講師のリンゼイ・アン・ホーカーさん＝当時（２２）＝が殺害された事件で、殺人罪などに問われた無職、市橋達也被告（３２）の裁判員裁判の第３回公判が７日、千葉地裁（堀田真哉裁判長）で開かれた。午前中はリンゼイさんの友人のカナダ人女性の証人尋問が行われ、女性は市橋被告の刑罰について「死刑を望む。そうでなくても、二度と社会に出てほしくない」と述べた。

裁判員経験者の意見を聞いて裁判員制度の運用改善につなげようと、さいたま地裁は６日、裁判員経験者を招いて意見交換会を開いた。裁判員経験者からは「貴重な経験になった」との感想が出た一方、「拘束時間が長い」「朗読された供述調書が頭に残らない」などの厳しい意見も出た。 意見交換会はさいたま地裁では初めて。同地裁の倉吉敬所長が司会を務め、今春以降に裁判員を経験した男性６人、女性１人が参加。法曹３者の代表として同地裁の田村真裁判官、さいたま地検の岩崎吉明検事、鍜治伸明弁護士が出席し、約２時間、意見を交わした。 倉吉所長が「評議で裁判官が誘導していると感じなかったか」と質問すると、ある男性は「感じなかった」と答え、別の男性（７５）は「法律の素人なので、量刑は裁判官が出した過去の資料を参考にした」と話した。 また、男性（３８）は「拘束時間が長い」と指摘。田村裁判官が、供述調書の長時間の朗読など検察側の立証

大阪市此花区のパチンコ店で平成２１年７月、客ら５人が死亡した放火殺人事件で、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた高見素直被告（４３）の公判前整理手続きが６日、大阪地裁であり、９月６日に初公判を開くことが決まった。同月２日の裁判員の選任手続きから１０月３１日の判決までの期間は６０日間で、裁判員の在任期間は過去最長になるとみられる。　地裁によると、争点は犯行当時の被告の刑事責任能力と量刑。裁判所の精神鑑定では責任能力を認める結果が出ており、検察側の死刑求刑も予想される。　これに対し弁護側は、これまで「被告は責任能力のない心神喪失状態で無罪」としてきたが、この鑑定結果などを受けて主張を変更。この日の公判前手続きでは「善悪の判断能力が著しく低下する心神耗弱状態だった」として減刑を求める方針を伝えた。また、死刑制度の違憲性も訴えるという。　起訴状によると、高見被告は２１年７月５日夕、大阪市此花区