これまで、二回、このブログで、「暴力とコミュニケーション」という題で記事を書いてきたが、このようなテーマ設定を提示したのは、2008年6月8日に起きた秋葉原無差別殺傷事件にショックを受けたからである。 当時は、いろいろな理由から、この事件を真正面から取り上げて、ブログに記事を書く気にはなれなかった。それだけ事件のショックが大きかったということもあるし、いったい何が問題になっているのかということを自分なりに十分に把握できていなかったということもある。現在でも十分に事件のことを理解しているとはとても言えないのだが、半年以上が経過し、テレビでもネットでも、この事件についてほとんど語られなくなった今だからこそ、あえて秋葉原事件と加藤智大について、少し書いてみたいと思う。 (これから書くことに、念のために注記を加えておけば、僕は、加藤本人が何を思って事件を起こしたのか、そういうことはまったく分からな