ブックマーク / hiko1985.hatenablog.com (14)

  • Netflix『TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS』 - 青春ゾンビ

    想いを寄せる安未とのドライブデートが上手くいかなかった雄大。得意の料理で挽回しようと、スーパーへの買い物に安未を誘うも、やんわりと断られてしまう。何もかもが期待どおりに運ばすにふて腐れる雄大は、場の空気を悪くしていく。その子どものような振る舞いを、年上メンバーの貴之から諭されるやいなや、「ギスギスした感じはなくせる」と空気を読まずに安未のいるプレイルームに突入していくも、愛想をつかしている安未はその場から立ち去ってしまう。 貴之「失敗したな」 雄大「失敗でした?」 貴之「来るべきじゃなかったな、雄大は」 雄大「なるほど。でも、ここに来れるくらいのスタンスなんだなってのはアピールできましたね」 貴之「アピール??」 雄大は精一杯の強がりをみせるも、堪えきれず泣き出し、何故かピースサインで涙を拭う・・・6話「First Snowfall」から7話「I Erased Hime From My W

    Netflix『TERRACE HOUSE OPENING NEW DOORS』 - 青春ゾンビ
  • プロフェッショナル仕事の流儀「 生きづらい、あなたへ~脚本家・坂元裕二~」 - 青春ゾンビ

    「私 この人のこと好き 目キラキラ」みたいなのは そこには当はない気がするんですよね バスの帰りで雑談をして バスの車中で「今日は風が強いね」とか 「前のおじさん寝ているね」「うとうとしているね」とか そんな話をしながら 「じゃあね」って帰って行って 家に着いて 一人でテレビでも見ようかなって思ったけどテレビを消して こうやって紙を折りたたんでいるときに 「ああ 私 あの人のこと好きなのかもな」って気が付くのであって 小さい積み重ねで 人間っていうのは描かれるものだから 僕にとっては大きな物語よりも 小さい仕草で描かれている人物をテレビで見るほうが とても刺激的だなって思うんですよ 番組で発されたこの言葉に、坂元裕二の書くテレビドラマの魅力が端的に言いまとめられている。何の意味も、何の価値もないように見えることに、“当のこと”は詰まっている。それを教えてくれるのが坂元作品だ。このドキュ

    プロフェッショナル仕事の流儀「 生きづらい、あなたへ~脚本家・坂元裕二~」 - 青春ゾンビ
  • ラジオ「ハライチ岩井 フリートーク集」の凄味 - 青春ゾンビ

    突然ですが、2017年にリリースされた音源のベスト1が決定いたしました。「ハライチ岩井 フリートーク集」である。「ハライチのラジオがおもしろい」というのは何度も目にする文言でしたが、すでに放送が開始されているラジオ番組を新規で聞き始めるというのは、かなりのリテラシーが求められる。ラジオ番組の特有のグルーヴというか、ルールのようなものを飲みこまねばならないからだ。その点において、この「ハライチ岩井 フリートーク集」は、まさに導入にうってつけなのである。番組内の岩井フリートークのみが編集され、トークをトラックで区切りタイトルで管理、更にはトップ画にタイムスケジュールまで記載してくれている。まるで1枚のアルバムを聞くようにして楽しめる。 1曲目の「電車」を試聴さえすれば、それ以降のトラックに耳をふさぐのは難しいだろう。岩井の淀みのない流暢な喋りとその声質の良さ、巧みな情景描写とオチに向けての緻密

    ラジオ「ハライチ岩井 フリートーク集」の凄味 - 青春ゾンビ
  • PUNPEE『Modern Times』 - 青春ゾンビ

    オープニングトラックの舞台は2015年。年老いたPUNPEEが、40年前にリリースされた自身のファーストアルバムを振り返るところから始まる。未来から過去への眼差しでもって、現在を紡ぎ出す。その構造は、サンプリングという過去の遺産を掘り下げる手法で花開いたヒップホップミュージックの構造そのものをトレースしている。ミサイル、水爆、原発・・・極めて不安定なこの世界情勢であるが、2057年というやつは確かに存在し、それはどうにも穏やかな未来らしい。卓での振る舞うビーフシチューを楽しむような*1。この「未来はそんな悪くないよ」とでも言うようなポジティブなフィーリングは、不安な現代を生きるわたしたちをひどく勇気づける。しかし、そうでもしなきゃ、たかだか40年先の未来にすら希望を抱けない世界なんて・・・実にクソったれだ。 はいはい まぁご存知の通り 見た目も中身もまぁ覇気がない はしにも棒にも引っか

    PUNPEE『Modern Times』 - 青春ゾンビ
  • 水曜日のダウンタウン「寝たら起きない王決定戦」 - 青春ゾンビ

    2017年10月11日放送の『水曜日のダウンタウン』の衝撃から抜け出せないでいる。PUNPEEの『MODERN TIMES』発売記念バージョンのOPもグッときてしまうし、冒頭の新企画「リアルスラムドッグミリオネア」もギャラクシー賞候補間違いなし。企画の発想力もさることながら、「見ること」「聞くこと」の”不確かさ”を、重層的に問う構成に痺れた。しかし、その衝撃を吹き飛ばしたのが、「寝たら起きない王決定戦」でのクロちゃん(安田大サーカス)だ。クロちゃん回はいつも凄いが、今回はとびきりだった。あまりに観たことない映像のオンパレードである。泥酔したクロちゃんが眠りにつくまでの姿を収めたドキュメンタリーなのだけども、とにかくおぞましい。「ば、化け物・・・!」「こんな事って・・・」「大チャンス!」といちいち気の利いたコメントを残す仕掛け人小宮浩信(三四郎)の”かわい気”との対比も相まって、クロちゃんの

    水曜日のダウンタウン「寝たら起きない王決定戦」 - 青春ゾンビ
  • 近藤聡乃『A子さんの恋人』4巻 - 青春ゾンビ

    『A子さんの恋人』の待望の新刊が発売。あぁ、おもしろい。巻を重ねるごとに加速度的におもしろいではありませんか。コマの隅の隅まで楽しませ、心の柔らかい場所をこれでもかと刺激する、魔術的1冊だ。この作品の魅力は多岐に渡る。簡潔かつ官能的な線とコマ割り、ウィットとアイロニーに富んだ台詞廻し、底意地が悪く人間臭いキャラクター達、阿佐ヶ谷や谷中周辺をそっくりそのまま舞台に据えた東京ロケマップ的楽しさ・・・そして、何と言っても「わかる、わかるよ!あいこちゃん」といったような”あるある”を通り超したキャラクターへの共鳴だろう。想いを寄せる人の好みに合わせ、無理に荷物を少なくして外に出るあいこ、その華麗なる玉砕に涙した人も少ないないだろう。記号化(=単純化)しがちなえいこに対して、人の気持ちの複雑さを説くあいこの姿は実に感動的であった。 違うでしょ! そんなひと言で言えるほど 簡単な気持ちの人なんていない

    近藤聡乃『A子さんの恋人』4巻 - 青春ゾンビ
  • 小沢健二とSEKAI NO OWARI『フクロウの声が聞こえる』 - 青春ゾンビ

    約20年の空白を経て、小沢健二が再び表舞台にその姿を現した。しかも、とびきりの新曲を携えて、だ。もう「懐メロ出稼ぎおじさん」といったような揶揄は通用しないだろう。ニューシングルはまさかのSEKAI NO OWARIとのコラボレーション。度肝を抜く発想と行動力でもって人々の関心を弄び、視線を釘付けにする。小沢健二のポップスターとしての強度は健在である。しかし、彼は何故、一度は真っ向から否定した音楽シーンに舞い戻ってきたのだろう。2017年4月23日にフジテレビ系で放送された『Love Music』の中で小沢健二とceroの間でこんな対話がなされている。 cero「なんでまたポップスをやりだしたんですか?」 小沢「ceroの3人みたいな人がいるので、当にそれが全てです」 これまであらゆる言葉でファンを欺き戸惑わせてきた小沢健二であるが、「当にそれが全てです」とまで言っているのだから、言葉を

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  • 坂元裕二×是枝裕和トークショー『ドラマの神様は細部に宿る』 - 青春ゾンビ

    坂元裕二と是枝裕和、この字面の並び!!何度だって反芻したい。坂元裕二×是枝裕和トークショー『ドラマの神様は細部に宿る』に参加してきたのだ。”テレビドラマ”を語るにおいて、この上ない組み合わせを実現させた早稲田大学演劇博物館に溢れんばかりの感謝を。当初は300人収容の会場での開催予定だったのだが、予約が殺到し、急遽1000人収容の大隈記念講堂に会場を変更したわけですが、それでも収まりきらない需要。当日は中継映像を流す会場まで設置されていた。泣く泣く予約を諦めたという方もたくさんいらっしゃると思いますので、この日、会場を包んでいた穏やかながらも確かな興奮を伴なった”熱”のようなものを少しでもレポートできたらと。 トークショーは互いの作品の好きなシーンをスクリーンで流し、気になるポイントを質問するというシンプルなスタイルで進行した。クリエイター同士の質疑は非常に示唆に富み、刺激的でありました。ま

    坂元裕二×是枝裕和トークショー『ドラマの神様は細部に宿る』 - 青春ゾンビ
  • 湯浅政明『夜明け告げるルーのうた』 - 青春ゾンビ

    ボーイミーツガール、そしてグッバイ。 ぼくらの住むこの世界では旅に出る理由があり 誰もみな手をふってはしばし別れる 小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」 今作では何度も「じゃあ、またね」というお別れが描かれる。大きなお別れに備えるように。その別れ際、ルーや犬魚がいつも手をふって見送ってくれるのがいい。心を解放させるような歓びは、積み重なった哀しみの中からしか生まれない。『夜明け告げるルーのうた』は実に真っ当なジュブナイル映画だ。 高低差と傾斜に溢れた港町という舞台設計がまずもって素晴らしく、”湯浅政明”印と言っていいであろう柔らかく揺らいだ線が、空間の狭間でポップに弾ける。そして、気持ちいいほどにセルアウトしている。どちらかと言えば観客を選ぶタイプの作家であった湯浅政明の、キャリア初のファミリー向け映画ということで、物語展開もキャラクターデザインも既視感バリバリながら、安心して観ていられる。キ

    湯浅政明『夜明け告げるルーのうた』 - 青春ゾンビ
  • 最近のこと(2017/05/12~) - 青春ゾンビ

    youtu.be 先日公開されたcero「ロープウェー」のMVが素晴らしい。 Everything's Gone To The Foggy Outside やがて人生は次のコーナーに 監督は仲原達彦で、飴屋法水が出演している。『POPEYE』を立ち読みして知ったのだけど、飴屋法水とコラボレーションしたマームとジプシーの公演『マームと誰かさん』(2012)で使用されていたフィッシュマンズ佐藤伸治の車を今、仲原さんが受け継いで使っているらしい。さて「最近のこと」ですが、また何日か抜け落ちてしまっている。とりあえず、先週の金曜日から!予定もないので、家でのんびりナイターでも観ようかなと思ったら、スワローズの試合のない日だった。しかたないので、思いつきで駅前の1000円カットのお店に入り、前髪を切ってもらうことに。店は大変混雑している。小学生低学年くらいの男の子が「もう自分で勝手に切っちゃダメだよ

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  • 松本壮史×三浦直之『デリバリーお姉さんNEO』1話 - 青春ゾンビ

    TVK(テレビ神奈川)とGyaoにて放映が開始されたドラマ『デリバリーお姉さんNEO』は必見の作品である。なんたって制作陣が凄い。メインの監督がTHE DIRECTORS FARMの松壮史(Enjoy Music Club)、脚は三浦直之(ロロ)と大歳倫弘(ヨーロッパ企画)!!更に劇伴&テーマ曲は江祐介(Enjoy Music Club)、オープニングアニメーションはサヌキナオヤ!レギュラーに板橋駿谷(ロロ)、1話ゲストには島田桃子(ロロ)と田中佑弥(中野成樹+フランケンズ)。今後もロロ周辺のメンバーが続々と登板予定らしい。なんてワクワクする布陣でしょうか。「いやいや、1人も知らないよ!」という方も勿論いるかもしれない。彼らはポップカルチャー界の新しい波である。停滞気味のテレビドラマに一石を投じてくれるに違いありません。もちろん、ローカル局とネット配信ではありますが、”新しさ”はいつ

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  • コッペパンの魔術的な魅力について - 青春ゾンビ

    あらゆるパンの中でコッペパンが1番好きだと思う。コッペパンそのものの味を思い浮かべようとしてもどこかボンヤリしているのだけども、マーガリン、ピーナッツバター、ジャムを塗っただけでも抜群に美味いし、コロッケや焼きそばを挟んで総菜パンにしても最高。タルタルフィッシュなんかもいいな。ソーセージを挟むホットドッグバンズも大枠ではコッペパンらしいのだけども、あれはなんだか急に遠い存在に感じる。遥かなるアメリカ。とにかく、何を挟んでも美味いし、当に1番。そんな甘い言葉を囁いたとしても、「どのパンにもそういうこと言ってるんでしょ?」なんてことは絶対に言ってこないと思う、コッペパンは。純朴で純粋なのだ。たまに揚げパンのように、道を踏み外してこんがり黒ギャルになるやつもいるけれども、それでも味わいはやっぱり素朴だ。 その魅力の8割を担うとびきりにかわいい名前”コッペ”の由来は諸説あるらしい。Wikiped

    コッペパンの魔術的な魅力について - 青春ゾンビ
  • 湯浅政明『夜は短し歩けよ乙女』 - 青春ゾンビ

    『四畳半神話体系』における主人公は、自身のヒロインへの恋心になかなか気づかず、”もちぐま”という形で絶えず目の前にぶら下がっていた恋愛への好機になかなか手を伸ばさない。対して『夜は短し恋せよ乙女』の主人公は、明確にヒロインこと”黒髪の乙女”を恋のターゲットに定めており、ナカメ作戦(なるべく彼女の目にとまる)なる戦略を実行すべく絶えず走り回っている。『四畳半神話体系』が永遠に四畳半から抜け出せなくなってしまうというようなループを描く”静”の作品だとすると、今作はタイトルにあるように”歩くこと”で夜を永遠に拡張していく”動”の作品であると言えるだろう。作品のキーとなる『ラ・タ・タ・タム』という絵は駆動する機関車のお話であり、その絵を見つける古市というのもまた、固定されずに移動を続ける形態を有している。移動する自宅である李白の三階建て電車、韋駄天コタツ、ゲリラ演劇と、今作におけるその”動性

    湯浅政明『夜は短し歩けよ乙女』 - 青春ゾンビ
  • 伊藤万理華(乃木坂46)個人PV 福島真希『伊藤まりかっと。』 - 青春ゾンビ

    髪を切るのは億劫だ。私の中で美容室もしくは床屋に行く、というのが”素敵な自分になること”とイコールで結びつかないからだろう。伸びすぎたから仕方なく切りに行く。それはもうほとんど排泄行為のようなものであって、お金を払ってかしこまってウンチをしているわけだから、完全に不条理の世界なのです。とりわけローティーンの頃などは自意識が捻じれ果てていたわけで、雑誌の切り抜きを持っていって「小池徹平くんみたいにしてください」なんてことは絶対に言えないし、カットに細かい注文をつけたりするなんていうのもありえない、鏡越しに美容師と目が合うのがたまらなく恥ずかしくて、寝たふりをする。すると、たいてい出来上がるのは切り過ぎた前髪、もしくは刈りあげられた襟足である。こういった思春期男子の床屋での葛藤を見事に掬い上げた作品として、Q.B.B.『中学生日記』、けらえいこ『あたしンち』2巻に収録されている「ユズヒコ床屋に

    伊藤万理華(乃木坂46)個人PV 福島真希『伊藤まりかっと。』 - 青春ゾンビ
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