わたしはほんとうにSFに疎くて、読んだことのあるのはディックと、SFに含めていいのであればヴォネガットくらいなのですが、この本は光文社から新訳がでているのを知り、ようやく読むことができた。宇宙人が地球にやってきた! UFOで。でも、なぜかUFOは空に浮かんだまま、ずーっと降りてこない。その目的は…? という話。さすが名作と呼ばれるだけあって、おもしろかったです。 この小説は、アニメの『エヴァンゲリオン』にでてくる「人類補完計画」の由来になっていると、なにかで聞いたことがある。エヴァンゲリオンを見たことのない方に説明すると、劇中に、人類補完計画というものの存在が示唆されていて、その計画が実行されると、人類はみな、個々の区別とか、自我の境界線などがなくなって、みんなでひとつの生きもの、ひとつの共通した意識へと統合されるという。文章ではわかりにくいけど、そういう計画が準備されるわけですね(定義は