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増田文学に関するsakarisu152のブックマーク (2)

  • おっさんが初めて空を飛んだ話

    三十路半ばで、生まれて初めて飛行機に乗りました。 幼い頃から機会は何度かあったものの全てフイになっていました。 マリンジャンボの抽選は外れたし、スーパーの懸賞旅行は「金がない」と両親だけが行った。 狂人のハイジャック事件が起きて、修学旅行は長野県のスキー場になってしまった。 弟は部活の試合で北海道へ行ったし、妹は豪州へホームステイ。 送迎や仕事で空港へ行った事は数あれど、家族の中で空を知らないのは僕だけとなっていました。 もうこりゃ空と縁がないのだろうと思っていたし、「今更何だってんだ」と意地にもなっていました。 職は変われど働き詰めであまり余裕も暇もなかったのです。 ところが、こんな時期に仕事で離島へ行く事に。 生まれて初めて「搭乗客」としてやってきた国際空港。 梅雨時とは思えぬ快晴の猛暑日。 疫病で閑散とした広大なターミナルを歩いていきます。 無人のカウンターで発行されたチケットは簡素

    おっさんが初めて空を飛んだ話
  • クソデカ羅生門

    ある日の超暮方(ほぼ夜)の事である。一人の下人が、クソデカい羅生門の完全な真下で雨やみを気持ち悪いほどずっと待ちまくっていた。 馬鹿みたいに広い門の真下には、この大男のほかに全然誰もいない。ただ、所々丹塗のびっくりするくらい剥げた、信じられないほど大きな円柱に、象くらいある蟋蟀が一匹とまっている。クソデカ羅生門が、大河のように広い朱雀大路にある以上は、この狂った男のほかにも、激・雨やみをする巨大市女笠や爆裂揉烏帽子が、もう二三百人はありそうなものである。それが、この珍妙男のほかには全然誰もマジで全くいない。 何故かと云うと、この二三千年、京都には、超巨大地震とか破壊的辻風とか最強大火事とか極限饑饉とか云うエグすぎる災が毎日つづいて起こった。そこでクソ広い洛中のさびれ方はマジでもう一通りとかそういうレベルではない。旧記によると、クソデカい仏像や文化財クラスの仏具をものすごいパワーで打砕いて、

    クソデカ羅生門
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