北米の太平洋岸北西部で水面に顔を出すシャチの群れ。シャチは、群れで協力し合って狩りをする。(PHOTOGRAPH BY KENNETH BALCOMB, CENTER FOR WHALE RESEARCH) シャチは、メスが閉経する数少ない哺乳類の1つだ。ヒトも閉経するため、あまり疑問を感じないかもしれない。だが、死ぬ前に繁殖機能を失う閉経は、より多くの子孫を残すほうが有利という進化的な観点と矛盾するため、大きな謎とされてきた。(参考記事:「シャチに更年期? 閉経するまれな動物」) 新たな研究によって、シャチのこの謎の一端が解明された。おばあちゃんシャチがいると、孫の生存率がぐっと上がるという。 太平洋岸北西部で数十年にわたってシャチの群れを分析してきた科学者が、おばあちゃんと一緒にいる孫の方が、そうではないシャチよりも生き延びる確率が高いことを突き止めた。さらに、おばあちゃんシャチが死ぬ
![シャチが閉経後に長生きするのは「孫のため」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/dd17cd1bc36212430c777fde170ed8b3c96a599f/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnatgeo.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fnews%2F19%2F121000719%2Fph_thumb.jpg)