日本が中央集権化された時期は、奈良時代の律令制と、明治維新の後に成立した明治政府が代表的です。 明治維新は、薩摩藩や長州藩、土佐藩などの官軍が江戸幕府を倒して、武士の世から近代中央集権国家を成立させました。 江戸幕府側の強い抵抗勢力を排除して、明治政府は誕生したのです。 ところが奈良時代の律令制の成立時に、抵抗勢力がいたのかどうかが明確ではありません。多少の反対派はいたのでしょうが、明治維新の時のように激しく抵抗した勢力は存在したのでしょうか。 物部氏が抵抗したという説があります。正確には、律令制が成立する過程で発生した公地公民制に抵抗したといわれています。当時、物部氏は日本で最大の領地を保有していたからです。 公地公民制とは、日本の土地はすべて天皇のものである、という制度です。つまり貴族や豪族の土地を取り上げることでもあります。代わりに官位を与えたりしました。 明治政府の成立後、武士の内