■大牟田市立図書館 職員「こんにちは」と声かけ 整理整頓も奏功 年間5千冊を超える蔵書の盗難や紛失に悩んでいた大牟田市立図書館が、3年がかりで盗難などを4分の1にまで減らすことに成功した。職員が来館者に「こんにちは」と声をかけ、棚に並ぶ本の整理整頓を徹底したのが奏功したという。監視カメラや盗難防止装置などに頼らないソフトな手法が、注目されそうだ。(松本健造) 大牟田市立図書館の蔵書は16万冊。年間利用者は延べ13万人で貸出数65万冊。市民の56%が利用する公共施設だが、市の財政難のため2007年春から、図書館流通センター(本社・東京)が運営している。 蔵書の盗難や紛失は、民間委託の前から悩みの種だった。04年度は5359冊(被害額789万円)、05年度には2396冊(358万円)と減ったが、06年度は4269冊(547万円)と再び増加。新態勢になった07年春、職員たちの提案で対策に乗