文谷数重(軍事専門誌ライター)|執筆記事|プロフィール| 【最善の展開】 日中が仲良く睨み合う現状を維持しつづけることである。それにより、尖閣問題はコントロールされ暴発を防ぐことができる。それにより、日中両国の利益は十分確保されるためだ。 実際に、仲良く睨み合うことで尖閣問題は沈静化しつつある。両国政府は相手国の国民感情を刺激せず、自国国民感情の暴発を防いでいる。現状維持を続けられれば、尖閣問題は国民意識のなかで徐々に矮小化される。 日中は深刻な対立を回避できる。資源のない無人島よりも重要な、相互の貿易や投資による経済発展や自国民保護を確実にできる。 また、日中双方が警備態勢を維持することで自称「愛国者」の行動を抑圧できる。日本と香港、澳門、台湾を含む中国の尖閣問題活動家は、日中双方のナショナリズム・コントロールについての不安要因である。彼らの上陸を阻止することは、両国にとって対立を回避で