2014年6月21日(土)、22日(日)の2日間にわたって、第25回英日・日英翻訳国際会議(通称IJET、日本翻訳者協会主催)(※1)が東京ビッグサイトで開催された。70を超えるプログラムが用意され、現役の通訳・翻訳者はもちろん、通訳・翻訳を目指す人たちも訪れ、入場者数は例年の2倍と大盛況となった。 中でも多くの聴衆を集めたのが村岡恵理さんによる基調講演だ。祖母である翻訳者・村岡花子(1893~1968年)が、日本の子供たちに届けたい一心で打ち込んだ『赤毛のアン』の翻訳にまつわるエピソードや、花子自身の起伏に富んだ人生について語った。 ドラマで描かれる花子 NHK朝の連続テレビ小説で花子役を演じる吉高由里子さん。(写真提供=時事) 現在放映されているNHKの朝の連続テレビ小説「花子とアン」は、恵理さんの著書『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』がベースとなっている。 恵理さんは基調講演で「『花