百人一首の中で初心者でもわりと取りやすいでおなじみの句に「天つ風」があります。 天つ風 雲のかよひ路 吹ききとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ (僧正遍昭) 宮中の儀式で踊る少女たちが天女みたいなので、空に帰ってしまわないように雲に通せんぼしてほしいと、坊さんが詠んだ、という微妙な気持ちになる歌です。 この少女たちが踊ったイベントが「五節の舞」。今にも天に上っていきそうに見えるのだからさぞかしひらひらふわふわした舞かしら、などとイメージしていたものです。 そんな「五節の舞」が大河ドラマで観られるとは。 www.nhk.jp 当然といえば当然なのですが、「天にも昇る」どころか、ひとたび躓いたら自力で起き上がれなさそうなくらい長い裾を引きずって、重そうな髪にも飾りまで付けて、なかなかにどっしりした舞でありました。 番組中では四人で踊っておりましたが、誰かの裾でも踏もうものなら大惨事というところ