世界的指揮者で、モーツァルトやバッハの作品への斬新な解釈で知られるニコラウス・アーノンクールさんが5日、死去した。86歳だった。AFP通信などが報じた。 現代のクラシック音楽演奏に大きな影響を与えた、古楽演奏のパイオニアとして知られる。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団などを率いて日本にも幾度か訪れ、2005年には京都賞を受賞した。昨年12月、今後の演奏活動から退く意向を明らかにしていた。 ベルリン生まれ。ウィーン国立音大でチェロを学び、チェリストとしてウィーン交響楽団に入団。作品が生まれた当時の楽器や奏法を用い、楽曲の響きを新鮮に立ち返らせる古楽運動を興した。53年、アリス夫人とともに古楽演奏集団「ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス」を創設。古楽の巨匠グスタフ・レオンハルトと、200曲にも及ぶバッハのカンタータ全曲を録音するなど、金字塔的な活動を繰り広げた。 ウィーン・フィルハーモニー
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