なぜ日本人は猫を愛し、そして恐れるのか 日本の「怪猫」話に深入りしすぎて抜けられなくなったアメリカ人作家 「東海道五十三次」に登場する猫たち(1848年頃) Photo: Fine Art Images / Heritage Images / Getty Images
新しいタイプの生理用品として近年注目を集める「月経カップ」。タンポンに比べて長時間使用でき、環境にも優しいことから日本でも普及しつつある。 だが、トキシックショック症候群(TSS)のリスクは見過ごされがちだ。 月経カップによるトキシックショック症候群を発症し、両足と手の指関節を18個切断した女性が、「ル・パリジャン」紙で証言し、注意喚起をおこなった。 月経カップでトキシックショック症候群の衝撃 月経カップとは、医療用シリコンなどで作られた小さなカップで、膣内に挿入し経血を受け止める生理用品である。近年、タンポンやナプキンに変わる新しい生理用品として注目を集めている。 一般的なタンポンの使用時間が4〜8時間を目安としているのに対し、月経カップはメーカーによっては最長12時間まで使用可としており、タンポンに比べて長時間使用できるというメリットがある。また、使い捨てではなく、洗って繰り返し使える
数字ひとつで、物事の印象は左右される オックスフォード大/アストラゼネカのワクチンを接種した後、少なくとも37人に命にかかわる可能性もある血栓が出た(3月16日時点)。この数字だけを見ると、同ワクチンが危険に思えても不思議ではない。実際、複数の政府もこの数字を見て惑わされてしまった。 これは数字だけを見る危うさと、数字をフェアに伝えることの重要性を示す典型的例だ。 イギリスで接種するワクチンはアストラゼネカ製である可能性が高く、イギリス人読者がこの数字を見て神経質になったとしても理解できる。なにせオランダ、アイルランド、デンマーク、アイスランド、ノルウェー、スペイン、タイ、そしてドイツといった国々が同ワクチン接種を一時停止、ないし一部制限しているのだから。
白人警官がジョージ・フロイドの首を圧迫し続けた現場には、アジア系の警官が1人いた。ラオスの少数民族モン族系のアメリカ人だ。フロイドを膝で押さえつけていた警官の妻もモン族系のアジア人だった。 警察暴力と人種差別に対する抗議デモが拡大するなか、ミネソタのモン族系移民は「微妙な立場」に置かれている──。 必死にアメリカンドリームをかなえた ベトナム戦争時、ラオスで米軍に味方した少数民族がいる。戦争が終結した1975年の冬、彼らはジャングルから逃れて難民となり、数千人が酷寒のミネソタ中部に住み着いた。やがて彼らは会社経営者や教師、警官になる。アメリカンドリームの実現だった。 “彼ら”とは、モン族系アメリカ人のことだ。 5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで警察の拘束中に黒人男性ジョージ・フロイドが死亡した事件を受け、人種差別に対する抗議運動の「大火」がアメリカ全土に拡大した。そうしたなか、モン族系も
「公正で持続可能な経済モデル」とは? コロナ危機後、経済はどのように変わるのが望ましいのだろうか。ピケティが提言するのは、気候変動対策と不平等是正の二つを組み合わせた「いまよりも公正で、いまよりも持続可能な経済モデル」への転換だ。 財源には、米国やドイツで注目されている「富裕層の資産への累進課税」を使うべきだというのがピケティらしい。一部の環境保護論者が、気候変動対策を重視するあまり、格差問題が悪化しかねない環境政策を提言しがちなのとは一線を画しているのだ。 「富を社会の上位集団に集中させたほうが、経済を効率的に運営できる」というネオリベラリズム(新自由主義)のイデオロギーに批判的なのがピケティの立場である。 2019年9月にフランスで出版した『資本とイデオロギー』(未邦訳)では、富裕層の私有財産に課税して得た税収を財源にして、国民が25歳になったら一律で12万ユーロ(約1400万円)を支
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