オリンパスの株主は愚かなの か外国人嫌いなのか、それともその両方なのだろうか。同社の最 高経営責任者(CEO)から内部告発者に転じたマイケル・ウッ ドフォード氏にはっきりと「ノー」を突き付けたことで、こうし た疑問が出てくるのは極めてもっともなことだ。 英国人のウッドフォード氏(51)は昨年10月、企業買収での 異常な会計処理を疑問視したことでCEOを解任されたが、今や この問題は巨額の損失隠しをめぐる捜査の焦点となっている。ヒ ーローとしてたたえられてもいい同氏だが、ここ日本ではいまだ に外国人CEOは極めてまれで、CEOの解任理由は日本文化に 無理解というあいまいな理由だった。 メディアを通じ自身の主張を訴えたウッドフォード氏は、オ リンパスのCEOに復帰し、同社の信頼性の回復に貢献しようと 手を上げていた。だが先週、今春開催予定の臨時株主総会での委 任状争奪戦を断念すると表明。大株主