会計のプロなら知っている「価額」という言葉 【田中】私が会計の世界に入って戸惑った言葉に、「価額」があります。これは会計原則にも出てくる言葉なのですが、「価格」とは違うんです。初心者の頃、この価格と価額の違いがわからなくて困りました。テキストにもあまり説明がないし、先生に聞いても明確に答えてくれない。とりあえず「区別が難しいんだ」ということだけは明確にわかりました(笑)。 まず、外部との関わりのなかでついたのが「価格」です。これを使うときには必ず、外部の第三者との取引が存在します。こちらはわかりやすいですね。これに対してわかりにくいのが「価額」です。これは自分の内側で決まる金額です。 たとえば機械を減価償却するとして、定率法と定額法のどちらで償却するかによって減価償却額が変わり、結果として機械の資産金額が違ってきます。同じ資産でも会計処理によって結果として資産の金額が変わる、このように「自