人口減少、供給過剰、信用収縮……転換期を迎えている不動産業界。これからの時代を生き残るには、今の常識をアップデートする必要がある。不動産コンサルタントで、新刊『不動産2.0』を発表した長谷川高氏によれば、大手企業・老舗企業が今、続々と不動産賃貸業に進出しているという。彼らの「生き残り戦略」の実態について語ってもらった。 本業だけでは厳しい時代 私はこれまで、いくつかの出版社と仕事をしてきました。かつては出版業界に関する知識がまったくなかったため、出版社の人と知り合うたびに、「貴社ではどんな小説を出しているのですか?」という質問をしていました。出版社といえば、文芸小説を出版するものと思っていたからです。 ところが、あるとき、とある出版社の方に質問をしたところ、「うちは小説は出せないんです」という答えが返ってきました。 というのも、ビジネス書はある程度の部数が売れるという見込みが立つそうですが