富士フイルムはデジタル化によって祖業の写真フィルムの売上が衰退し、事業戦略の転換を迫られた。現在では、ヘルスケア、マテリアル、ビジネスイノベーション、イメージングの4分野で事業を展開し、2023年3月期は創業以来最高業績となった。中でもヘルスケアの売上、営業利益は最大となった。この事業転換の原動力となったのが人材だ。「変化は成長のチャンス」と人材の挑戦意欲を醸成する人事施策「+STORY」(プラストーリー)の概要について聞いた。(取材・文:平沢真一、撮影:川田雅宏) 鵜澤慎一郎氏(以下、鵜澤):経済産業省の「人材版伊藤レポート」が指摘しているように、日本企業の課題は、事業戦略と人材戦略が連動していない点にあります。御社は創業以来の主力事業だった写真フィルムから医療や化粧品などへ事業ポートフォリオを大きく転換し、成功させています。事業戦略と人材戦略を連動させている好例だと感じます。 山口麻衣
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