山陽新幹線の各駅停車「こだま」が熱い。思い切った割引切符やゆったりした幅広の座席が人気で、乗客は5年で7割増。高速化の波に埋もれていたが、マイカーや高速バス、LCC(格安航空会社)と戦う武器に生まれ変わりつつある。 5月中旬の朝、JR新大阪駅に博多行きこだまが入ってきた。自由席には空席が目立つのに、乗客は続々と指定席に乗り込んだ。 大阪市の会社員女性(25)は「こだま指定席往復きっぷ」を手に、友人と広島への日帰り旅行。のぞみだと片道約1万円かかるが、この切符は往復1万2860円で、3割以上安い。「浮いた分は夏の旅行に回します」と笑った。
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