時々、企業で働いている日本人などに驚かれるのだが、 数学科のように教育メインで経営が成り立っている貧乏な学科は、 夏休みの3ヶ月間は給料が出ない。 リスは冬に備えて秋までに木の実を溜め込んで冬眠するが、 大学教員は夏に備えて春までにお金を貯めておかなければいけないと言う事だ。 しかも夏はずっと寝ているというわけでもない。 NSF (National Science Foundation)などが提供する研究費を獲得した研究者は、 一般的に研究費から2ヶ月分の給与を支出することができるが、 私はまだ獲得したことがない。 うちの大学は、そうした若手のために、 給与あるいは研究費にあてるための1万ドルの資金を 年間15~20件程度与えているのだが 今回、運良くその資金をもらえることになった。 例年応募倍率は概ね4~5倍程度だから、 大学が学科に若手一人当たり2000-2500ドルずつ支給する とい