ブックマーク / blog.tatsuru.com (4)

  • 『七人の侍』の組織論 - 内田樹の研究室

    どういうタイプの共同体が歴史の風雪に耐えて生き延びることができるか。 これはなかなか興味深い問いである。 前に、住宅についてのシンポジウムの席で、「コレクティブ・ハウス」を実践している人から質問があった。 その人は20世帯くらいで住まいをシェアしている。子どものいる若い夫婦同士はお互いに育児を支援し合って、とても助かるのだが、高齢者の夫婦などはいずれこちらが介護せねばならず、若い人たちは「他人に介護してもらうためにコレクティブハウスに参加したのではないか・・・」という猜疑のまなざしで老人たちを見つめている、という話をうかがった。 どうすればこの共同体を継続できるのでしょうというお訊ねだったので、「残念ながら、そういう共同体は継続できません」とお答えした。 あらゆる共同体では「オーバーアチーブする人」と「アンダーアチーブする人」がいる。 必ずいる。 全員が標準的なアチーブメントをする集団など

    satake7
    satake7 2010/11/23
    久々腑に落ちた。
  • スーパークールな一夕 - 内田樹の研究室

    新型インフルエンザ・リスクコミュニケーション・ワークショップというところのシンポジウムにお呼ばれして、感染症の専門のドクターの方たちと「リスク・コミュニケーション」についてセッション。 ご一緒したのは、神戸大学大路剛、国立感染症研究所の具芳明、神戸医療センター中央市民病院の林三千雄、神戸保健所の白井千香、近畿医療福祉大学の勝田吉彰、司会は神戸大学医学部の岩田健太郎の諸先生がた。 いや、驚きましたね。 みんな「話が早い」ので。 かなりの早口で、かつ理路がはっきりしている。 「なんだかよくわからないことをごにょごにょ言う」という態度がほとんど生理的に忌避されている。 岩田先生は去年の 8 月に医学書院の仕事ではじめてお会いして、それからパートナーの土井朝子先生ともども何度かご一緒している。「私が会った中でいちばん頭の回転の速い人」のひとりである(横にいて息を潜めていると「クイ〜ン」と頭の中で何

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    satake7 2010/09/02
    その破局的な現場に踏みとどまって、「彼の意見を聴かなかった人々」と、不幸と危険をクールにわかちあう
  • ガラパゴスも住めば都 - 内田樹の研究室

    「ガラパゴス化する日」をどうやってグローバル化するか。 という問題設定を自明のものとすることに対して私はいささか懐疑的である。 ガラパゴスでいいじゃないか、と思うからである。 誰かがガラパゴス的な役割を演じないと、全地球的なシステムにとってバランスが悪いのではないか、と思うからである。 「ガラパゴス」にしか育たない植物があり、そこでしか棲息できない動物があり、そこにしか見られてない固有の進化の歴程がある。 世界中の人が罹患するウィルスの特効薬が「ガラパゴス」だけにいる珍妙な粘菌からしか採取できず、「ガラパゴスがあってほんとうによかったね」と人々が手を取り合って泣き崩れる・・・というようなことだって「絶対、ない」とは言い切れない。 私は「生物学的多様性」をシステム全体の安定のためにつねに配慮するという立場の人間である。 限られた資源を非競争的に配分し、できるだけ多くの生物種が共生できるよう

    satake7
    satake7 2010/07/08
    よう言うた! 生き方をずらすというのは賛成。安全圏からの戯言感プンプンなのはおいといて基本的にニッチな生き方論は賛成です。
  • 定型と批評性 (内田樹の研究室)

    マスメディアの凋落について毎日原稿を書いているせいで、ものの見方が偏ってきているのかも知れないが、今朝の毎日新聞の一面のコラム「余録」にも、思わず反応してしまった。 コラムは「決断」をめぐるもので、鳩山首相の決断力のなさと、最近の「発奮」ぶりをいささか嘲弄的に紹介している。 「普天間基地問題でも『体当たりで行動していく』『必ず成果を上げる』と歯切れがいい。先週の内閣メールマガジンでは『未来に向けて時計の針をもっと勢いよく回せるような政府をつくりあげていきたい』とアピールした。だが、沖縄県民、米国、連立与党のいずれをも満足させる道がこれから急に開けるようにも思えない。『針の穴にロープを通すくらい難しい』ともらしたことがある首相だ。何を選び何を捨てようとしているのか。『腹案はある』と自信ありげな腹の内を見てみたい。」(毎日新聞、4月5日) 「よくあるコラム」である。 こういう書き方を日のジャ

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    satake7 2010/04/06
    すとんと腑に落ちたということはこういうことをいうんだな。腑に落ちるというのがちっとも身体的でないところを見ないようにすれば。
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