トリュフと同価格の塩 高知龍馬空港から、一路、東へ車を走らせる。潮風が心地いい海沿いの道をぐんぐんと進み、1時間もすると四国で一番面積が小さい自治体、高知県田野町にたどり着く。 総面積がわずか6.53平方キロメートルのこの町に、日本全国にとどまらず、海外の料理人をも惹きつける人がいる。そのなかには、星付きレストランのシェフもいるという。 彼らが訪ねるのは、「田野屋塩二郎」という屋号を掲げている佐藤京二郎さん。田野町で完全天日塩を作っている塩の職人だ。 佐藤さんが作る塩は、最高値のもので1キロ100万円。欧州では「黒いダイヤ」と称されるトリュフが同程度の価格で取引されているそうで、佐藤さんの塩は「白いダイヤ」とも言えるだろう。 佐藤さんは、どんなに有名店でも、有名人でも、田野町に足を運ばない人には塩を売らない。「田野屋塩二郎」の塩が欲しければ、佐藤さんと顔を合わせて、話をしなくてはならない。

