と、今回のサイバー攻撃を例にクリス・ディローが論じている。というのは、国民保健サービス(NHS)ではIT投資をケチったために被害が大きくなった、という報道を目にしたためである。記事によると、システムの多くでウインドウズXPが依然として使われており、2015年にはジェレミー・ハント保健相が高額のサポートパッケージを経費節減の一環で解約したという。ディローは、修復やITシステム更新の費用は当初の節約額を上回るのではないか、と推測している。 同様の例としてディローは以下を挙げている。 刑務所職員の数を減らしたところ、暴動が起きたり再犯が防げなくなったりした 洪水対策費を節減したところ、復旧費が増加した ソーシャルケアを削減したところ、入院する人が増えてNHSの費用が増加した 精神治療費を削減したところ、警察の支出が増加した 学校への支出を削減したところ、親たちの学校への寄付という隠れた税金が増加