【増税が蝕む 日本人のメンタル】 日本は「自殺大国」と言われます。人口比による自殺者の多さはG7で一番、OECDでもダントツに多いのです。日本の人口10万人あたりの自殺死亡率は24・4で、米国の2倍超、英国やイタリアの約3倍です。 かつて年間自殺者3万人(1998~2012年)という時代がありました。98年当時は、経済危機で倒産やリストラが急増し、働き盛りの中高年会社員が次々に命を絶ちました。 それが、06年に自殺対策基本法が成立し、職場のメンタルヘルス対策が進んだおかげで、2万人程度まで減りました。しかし、20年からは再び増加に転じています。これはコロナ禍の影響とされますが、日本の貧困化も影響していると見ています。物価高騰、実質賃金の低下、増税などにより、所得が減って生活が苦しくなったことで、うつ病などの精神疾患の患者が増え、その延長線上として自殺者が増えているように思うのです。 自殺に