いつもと違う場所で風に吹かれた経験は、折に触れて思い出すもの。そんな旅の思い出を各界で活躍するみなさんにうかがう連続インタビュー「心に残る旅」。第16回は、2019年に音楽活動50周年を迎えた日本のロック&ポップス界の至宝、細野晴臣さんです。(文・中津海麻子 写真・山田秀隆) 心に残る美しい港町 ――これまでたくさんの国や地域を旅したと思います。そんな中で「心に残る旅」は? スペイン北部の港町ヒホンで見た美しい風景は、今も心の中に深く残っています。 この地の大学でのイベントにYMOが呼ばれ、2008年、初めて訪れました。それまでヨーロッパの都市には何度も行ったけれど、特にパリやロンドンといった都会は東京にいるのとほとんど変わらず、驚きもない。でも、ヒホンの街並みにはなんとも言えない情緒があり、到着した途端に歩き回りました。山手側には高層ビルやモダンなホテルが立ち並び、海辺に下っていくとそこ
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