僕が子どもの頃、「アニソン」と呼ばれるものは、いわゆるヒットチャートを賑わせるポップスと比べたときに、なんかこう、一段下に見られている感じがあった。 中学生のときとか、カラオケでGLAYやラルクを歌うと場がいい感じに盛り上がるのに、『ぶーりん あ・ら・もーど』(『とんでぶーりん』ED)とか『走れマキバオー』(『みどりのマキバオー』OP)とか入れると、明らかに「ああ…」ってちょっと鼻で笑うみたいな空気が流れんの。 なんで? 確かに「新生前夜を闊歩か? 新陳代謝を活性化」っつってる小池くんはかっこいい。同じ早口なのに「おっと、後方から猛烈な勢いで追い込んでくる白い影。ミドリマキバオーだ! 戦闘集団に並んで一気に抜き去った!」ってまくし立てている僕とは天と地の差。心の中の榎本加奈子が「絵里花が満天に輝くお星様なら、あなたは味噌汁のダシに使われるただの煮干し様」って僕を罵倒してくる。 そんなアニソ