投入堂(なげいれどう)は、鳥取県東伯郡三朝町にある木造建築物。三佛寺の奥院として、三徳山北側中腹の断崖絶壁の窪みの中に建造された懸造仏堂で、平安時代の密教建築の数少ない現存遺例である[1]。 日本建築史上、他に例を見ない特異な建造物であるとともに、屋根の軽快な反り、堂を支える長短さまざまな柱の構成など、建築美の観点からも優れた建築物であり、日本の国宝に指定されている。険しい登山道(行者道)を登った先の、文字通り絶壁の中に建ち、その上方は岩壁がオーバーハングしている。「日本一危険な国宝」の異名をとり[2]、参拝者は堂を斜め上方に見上げる地点までは立ち入ることが出来るが、崖を登って近付くことは滑落事故が発生する恐れがあるため、原則として禁止されている。 来歴[編集] 「投入堂」の名は、慶雲3年(706年)[3]、三仏寺の開祖とされる役小角が蔵王権現などを祀った仏堂を、法力でもって平地から山に投