ようやく福田康夫元官房長官が不出馬を表明しました。意欲はあったのでしょうが、私は最初から出ないだろうなと思っていました。なにせプライドの高い人ですから、後輩で政治信条も異なる安倍晋三官房長官と戦って負けるぐらいなら、勝負は避けるだろうとみていました。 それも僅差で負けるなら格好もつくでしょうが、出ても大差で負けそうですから。そんな屈辱に耐えられる人ではないと思っていました。 確か5月末のことだったか、ある森派幹部は「いろいろ調べてみたけど、森派の9割は安倍支持だ。いや、もっとかもしれない」と笑っていました。自分の派閥の中で推薦人20人が集められないような状況では、出ても恥をかくだけですね。 でも本当は、福田氏には出馬してもらい、特定アジア外交などで比較的考え方の近い加藤紘一氏や山崎拓氏、古賀誠氏らの支援を受けたうえで、きっちり負けてほしかった。そうなった方が、勝者の正統性と求心力は増