いまだ深刻な状態が続いている、東京電力の福島第1原発。放射線量の高い環境の中、電源復旧やがれき撤去などのために、東京電力の社員と下請け労働者による作業が続いている。 事故後、ハローワークのWebサイトに「福島第1原発でのバイト募集」が掲載され、このように書かれていた(関連記事)。「原子力発電所の清掃、修復工事の補助」「防護服や保護具などをつけて一日3時間ほどの作業」「賃金は時給1万円(3日3万円)」――。 では事故前にはどのくらいの賃金が支払われていたのだろうか。原発で働く労働者の取材を続ける『週刊東洋経済』の風間直樹記者が、何重にもわたる下請け構造を明らかにした。 ※本記事は6月4日に開かれたシンポジウム「そこで働いているのは誰か――原発における被曝労働の実態」(主催:アジア太平洋資料センター)の講演内容をまとめたものです。 東京電力の福島第1原発で事故が起きる前、地元のハローワークには
![日当9000円――なぜ原発で働く人の賃金は安いのか](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/63e16a3ca037231d8ffc542acfed3d5256ed8b69/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fmakoto%2Farticles%2F1106%2F14%2Fyd_toukei1.jpg)