「いじめ0件」の学校は、子どもや保護者から検証を求めて――。文部科学省は26日付で、各都道府県教育委員会などにこんな通知を出した。いじめはどの学校でも起こる可能性があり、「0件」は実態を正確に把握していないおそれがある、という考えからだ。 2016年度の文科省の調査では、全国の小中高校や特別支援学校で計32万件余りのいじめが確認された一方、小学校の28・2%、中学の22・4%、高校の46・8%は「0件」と答えた。通知ではこうした学校が、「0件」を子どもや保護者に公表し、把握漏れがないか確認することを要求。学校ごとに把握件数の差が大きい場合は、教委が調べることも求めている。 文科省は16日に総務省から「いじめの正確な把握に向けた教委の取り組みが不十分」などとする勧告を受けていた。通知はこの勧告を踏まえて出した。(根岸拓朗)
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