顔にアザや変形などの症状を抱える人の「見た目問題」について、東京都墨田区議会は29日、区民への啓発などを求めるNPO法人の陳情を全会一致で採択し、国に施策を促す意見書を可決した。NPO法人によると、この問題で地方議会が陳情を採択するのは初めてとみられる。 今月7日付で陳情を提出していたのは、同区を拠点に活動しているNPO法人「マイフェイス・マイスタイル」(MFMS)。陳情によると、「見た目問題」の当事者は他人から侮辱されるなどして自己肯定感を低下させ、就職や結婚でも困難を経験することが多いと指摘。区に啓発活動や実態把握を求めたほか、政府や国会に助成制度の創設や就職差別禁止などの施策を求める意見書を出すよう要請した。 同議会企画総務委員会は15日、3人の当事者から意見聴取。区議からも「自殺者が出るほどの問題。人権問題として取り組んでほしい」などの発言が相次いだ。