東京都はICT(情報通信技術)を活用し、認知症の症状を改善する事業を2018年度中に始める。症状を数値やグラフで可視化し、家族や介護職員などで情報を共有するプログラムを外郭団体が開発した。区市町村に補助金を出し、導入する介護事業者を募る。急速に高齢化が進む25年までに、都内全域に取り組みを広げる計画だ。東京都医学総合研究所(東京・世田谷)が認知症ケアに実績のあるスウェーデンを参考にプログラムを
障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法(1948~96年)下で、強制手術の決定がなされた青森県内の20代女性(当時)らについて、日本精神神経学会が90年に事実関係を県に問い合わせた際、厚生省(当時)が県の担当者に「無視する方がよい」と助言していたことが、県が毎日新聞に開示した資料で分かった。当時は同法への批判が高まっていた時期だが、国において障害者に対する人権意識が依然として希薄だったことが浮き彫りになった形だ。【岩崎歩】 資料によると、同会の「研究と人権問題委員会」(当時)は90年、当時の記述で「知恵遅れ」とされた青森県と北海道の2人の女性が不妊手術を受けさせられたという新聞報道について、「人権上、問題がある」として県や道に問い合わせた。
ほかの人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙による妊婦や子どもの健康被害を防ごうと、千葉市は6月から、妊婦や子どもと同居する人を対象に、禁煙治療を受ける際の費用の一部を助成する制度を始める。市によると、禁煙にかかる治療費の助成は県内の自治体では初めてという。 市健康支援課によると、助成の対象は、妊婦や15歳以下の子どもと同居する市民で、12週間にわたり計5回の禁煙外来治療を終えて自己負担額を支払った人。治療にかかる費用の2分の1について、1万円を上限に助成する。禁煙外来治療は一般的に5回の受診が目安で、自己負担割合が3割の人の負担額は、貼り薬や飲み薬を含めて通常約1万3千~2万円だという。 日本禁煙学会によると、千葉市内では約100の医療機関が禁煙外来治療を実施している。熊谷俊人市長は今月10日の定例記者会見で「いつか(たばこを)やめようと思っている人は多い。制度が禁煙実現のきっかけになれば」
経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)の民間議員が21日の会合で、社会保障に関し、2040(平成52)年を見据えた中長期的な給付と負担のあり方についての「国民的」な議論を進めるよう提言することが17日、分かった。都道府県が責任を持って医療費の見通しなどを示し、国が後押しすることも求める。提言は6月にまとめる経済財政運営の指針「骨太方針」に反映される。 21日の会合では厚生労働省が、高齢者の人口がピークを迎える時期にあたる40年までの社会保障費の伸びについて推計を示す。民間議員はこれを踏まえた提言の中で、社会保障にかかわる中長期的な給付と負担の展望を示して共有し、現時点で講じている改革の進展も踏まえた上で対応を進める必要性を訴える。 都道府県が国民健康保険の運営主体になったり「地域医療構想」を義務づけられたりしたことを踏まえ、都道府県がそれぞれの医療費の将来的な見通しや給付と負担の姿を示すこ
認知症の予防対策などを行った場合、平成46(2034)年に必要な60歳以上の介護費を約3兆2000億円抑制できることが13日、政府の試算で分かった。約14兆5000億円が見込まれる介護費の約2割を削減できることになる。健康な高齢者が増えれば拡大する社会保障費の抑制に効果があることを示し、予防医療の推進を図りたい考えだ。 高齢者の主要疾病である生活習慣病、がん、フレイル(虚弱)・認知症について、予防対策により高い効果が確認された約2000の論文を参考に分析。25年を基準にして、46年の60歳以上の介護費と医療費への予防医療の影響を調べた。 介護費の抑制には、小中学校や職場での認知症に対する理解の深化や、可能な限りの就労の継続、仕事付き高齢者向け住宅の普及などの予防対策が効果があると指摘。こうした予防対策により、日常生活に支障のある人や障害のある人を200万人以上、認知症の患者数を1000万人
所得が低い世帯の子どもは、高所得世帯に比べて体重が少ないまま成長する「体重増加不良」の比率が1・3倍だったことが、北里大の可知悠子講師(公衆衛生)らの調査でわかった。貧しさや、育児に手が回りにくくなるという指摘もあり、十分な食事を与えられていないことが背景にあるとみられる。 厚生労働省のデータから2001年と10年生まれの健康な子ども計約5万5千人を対象に調べた。まず、出生体重から1歳半時点の望ましい体重を算出し、続いて、実際の健診時の体重との差を求めた。発育や認知能力に悪影響が出る恐れのある、体重の増加率が下位5%の子どもを「体重増加不良」として、世帯の所得との関係を調べた。 01年生まれでは、所得が下位から4分の1(所得平均279万円)の世帯の子どもは、所得上位4分の1(同924万円)の世帯より1・3倍、体重増加不良だった。10年生まれでもほぼ同じ傾向がみられた。 手当や栄養指導が日本
子どもが医療機関にかかる際、乳幼児らの健康を管理するための母子健康手帳を提示するよう国は推奨しているが、常に見せる母親は4割強にとどまるとする調査結果を、製薬会社ファイザー(東京都)がまとめた。医療機関側から提示を求められないことが主な原因とみられる。手帳を見せる母親ほど予防接種を子どもに受けさせる傾向が強く、同社は手帳の活用を訴えている。【谷本仁美】 同社は昨年12月、1~5歳の子どもがいる母親1万726人を対象にインターネットでアンケートした。その結果、母子健康手帳をいつも見せている母親は、子どもが1歳で60%と半数を超えたが、5歳では37%にまで低下。全体では44%にとどまった。見せない理由を複数回答で尋ねると、「病院で見せてほしいと言われない」が92%で最多。自ら「もう必要がないと思った」という回答も8%あった。
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