児童虐待などで親元で暮らせない子どもの受け皿について、厚生労働省は31日、就学前の子どもの75%以上、就学後の50%以上を里親に担ってもらう新たな目標を公表した。いまは複数の里子を受け入れるファミリーホームを含めて2割に届かず、大半が児童養護施設などの施設が担っている。多くの子どもがより家庭に近い状況で暮らせる環境づくりを促す狙いだ。 この日開いた親元で暮らせない子どもを養育する社会的養護の新しいあり方を議論する有識者検討会に示した。大筋で了承され、近く導入される。新しい目標では、特定の大人と安定した関係をつくる「愛着形成」のために家庭に近い環境で育てることが望ましいとし、就学前の子どもは原則、施設入所を停止することも掲げた。 3歳未満はおおむね5年以内、3歳~就学前はおおむね7年以内に里親とファミリーホームへの委託率75%を達成させる。就学後の50%以上については10年以内の目標達成を目
悪いことをしたときにお尻をたたく幼児への体罰は、約束を守れないなどの問題行動につながり、しつけとして逆効果--。そんな研究結果を藤原武男・東京医科歯科大教授(公衆衛生学)やイチロー・カワチ米ハーバード大教授らの研究チームが31日までに国際子ども虐待防止学会の学会誌に発表した。 虐待には至らない程度の、しつけとしての体罰が成長に悪影響を及ぼすかどうかを巡っては議論があるが、今回の結果は問題行動につながる可能性を示すものとして注目される。 チームは、厚生労働省が子育て支援策などへの活用を目的に2001年生まれの人を追跡している「21世紀… この記事は有料記事です。 残り602文字(全文872文字)
当時中学2年だった長女(16)に露出度の高い水着を着せ、児童ポルノビデオに出演させたとして、警視庁少年育成課は、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで、兵庫県の自営業の父親(46)ら男計4人を逮捕した。 同課によると、他に逮捕されたのは、映像制作会社「サンクチュアリ」社長、秋元哲(さとる)容疑者(47)=東京都江東区新大橋=と、フリーカメラマン、白鳥千里(せんり)容疑者(57)=東京都福生市武蔵野台=ら男3人。 逮捕容疑は、平成27年2月下旬、兵庫県内のマンションで、父親が当時13歳だった長女に透ける素材や極小の水着を着せ、白鳥容疑者が動画を撮影。秋元容疑者らは父親から動画を仕入れ、28~29年、通販サイトを通じDVDなどを販売したとしている。 作品の売上高は約1800万円。父親が「娘の幼少期を台無しにした」と供述するなど、4人とも容疑を認めている。 長女は8~13歳までの約5年間で計
貧困や虐待、性被害などに直面した十~二十代の女性を中長期的に受け入れ、自立できるまで後押しする全国でも珍しい民間のシェルターが東京都練馬区に開設された。困難を抱えた少女らを支援してきたNPO法人「BOND(ボンド)プロジェクト」(東京)が運営。空き家を活用してスタッフが共に暮らし、一時的な保護にとどまらず、少女らを支える。 (神田要一) シェルターは二階建ての住宅で「ボンドのイエ」と名付けられ二十七日にオープン。二階には個室が二つ。常に二人が最長一年程度、生活できる。一階の部屋は短期間の入所者向けだ。 面談で保護が必要と判断されれば全国から少女らを受け入れ、スタッフが泊まり込みで食事を作る。入居時に「三カ月間」「二十歳になるまで」などと期間を相談し、少女らは月三万円の生活費を負担する。臨床心理士のカウンセリングも予定している。
強制わいせつ罪の成立要件について、最高裁が47年前の判例を変更する可能性が高い。実務に与える影響は極めて大きい。そもそもどのような事案であり、何が問題となっているのか、という点について触れてみたい。 【事案の概要と被告人側の主張】 公開されている一審神戸地裁の判決文によれば、次のとおり児童に対する性的虐待の事件だ。 (1) 被告人は、2015年1月、自宅において、保護する立場にあった全裸の7歳女児に対し、自己の陰茎を触らせ、口にくわえさせ、同児の陰部を触り、射精してその精液を同児の顔に付けた(強制わいせつ罪) (2) その際、その状況をスマートフォンで撮影し、124枚の画像データを保存した上で(児童ポルノ製造罪)、それらを知人に送信した(同提供罪)
グリーやサイバーエージェント、ディー・エヌ・エー(DeNA)、フェイスブック ジャパン、ミクシィ、LINEなどのネット事業者は2017年7月26日、共同で「青少年ネット利用環境整備協議会」を設立したと発表した。コミュニティサイトに起因した児童被害が増えていることを受け、業界を挙げて防止対策の促進や教育・啓発活動に取り組む。 これまでも個社ごとに対策の取り組みを進めてきたが、コミュニティサイトに起因した児童被害は増加の一途をたどっている。今回、冒頭の6社が幹事社として同業他社に呼び掛ける形で協議会を設置した。参加企業にはイグニスやココネ、ナナメウエ、モイ、ユードー、ITI、studio C、Social Town、Maleoなども名を連ねた。 協議会の代表には東京大学大学院法学政治学研究科の宍戸常寿教授が就任した。事務局となる情報法制研究所や有識者、警察庁の協力を得ながら、対策の情報共有、調
虐待を受けて入院し治療が終わったにもかかわらず、受け入れ先がないなどの理由で退院できなかった子どもが去年までの2年間で350人余りいることについて、塩崎厚生労働大臣は「児童相談所がなぜ子どもを病院に放置するのか、理解できない」などと述べ、実態調査を行ったうえで対策を検討することを明らかにしました。 これについて、塩崎厚生労働大臣は21日の閣議のあとの記者会見で「児童相談所がなぜこうした子どもを病院に放置するのか、理解できない。虐待の対応が増えて忙しいという話もあるが、子どもの発育によくないだけでなく、病院にも迷惑をかけている」と述べ、近く全国の児童相談所を対象に実態調査を行ったうえで対策を検討することを明らかにしました。 そのうえで、「子どもが健全に育つ権利を守るためにも、子どもにいちばんあった形での養育を実現したい」と述べ、施設への入所だけでなく、より家庭的な里親への委託や、特別養子縁組
保護者による入院中の子どもへの虐待は、全国各地の病院で起きている。小児科医らによる今回の調査では、その一端が明らかになった。 身体的な虐待では、感染症で入院した子どもに対し「激しく怒鳴っている、布団を覆せて殴っている」と同室の子の親から相談があった▽肋骨(ろっこつ)を複数骨折していたが、母が面会した後、新たな骨折が判明、といった事例があった。 保護者が、子どもをわざと病気にして献身的に看護し、周囲の注目を集めようとする「代理ミュンヒハウゼン症候群」のケースも多い。子どもの点滴に排泄物(はいせつぶつ)や異物を混入する、などだ。また、輸血拒否など適切な治療をさせない「医療ネグレクト」もあった。 調査チームの一人で、国保旭中央病院(千葉県旭市)小児科の仙田昌義医師は「入院中の虐待は予想以上に多かった。対策を考えるため、その後の経過や、児童相談所、警察がどう関わったかなどをさらに詳しく調べたい」と
虐待によるけがの疑いなどで入院中、院内で保護者から虐待を受けた子どもが、昨年までの2年間に28人いたことが小児科医の全国調査でわかった。入院の際、保護者以外に付き添う人の確保が難しいことが背景にあり、病院が必ずしも安全な場所になっていない実態が明らかになった。 前橋赤十字病院(前橋市)小児科の溝口史剛医師らが今年1月、小児科病床がある全国963病院を対象にアンケートを郵送。454病院(47・1%)から回答を得た。 調査の報告書によると、虐待の疑いなどで入院した事例は2015~16年に全国で2363人。その1・2%にあたる28人が、看病で付き添い中の保護者から院内で虐待を受けていた。 また、この2年間に限らず、保護者による院内虐待について尋ねたところ、65人の事例が寄せられた。うち35人は死亡につながりかねない重度の虐待で、窒息による低酸素脳症の女児が親の付き添い中に大腿(だいたい)骨を骨折
沖縄県宮古島市の市立小学校で、50代の男性教諭が高学年の男児に思い違いで暴力を振るっていたことが、同市教育委員会への取材で19日に分かった。男児は横腹を打撲し、唇が切れるなどして病院で手当てを受けたという。 市教委によると、教諭は今月10日、前日のクラブ練習で使った体育館のバレーボールが片付けられていないとして、1時間目の後に自分が担任する教室に男児を呼び出した。 男児は練習に参加していなかったため事情が分からず、「なぜ呼んだのか」と反発。教諭は「態度が悪い」として男児の腰の辺りを蹴り、左ほおを平手打ちした。さらに髪の毛をつかんで頭を揺さぶった後に、再び左ほおを平手打ちしたという。 勘違いに気づいた教諭はその場で謝罪し、二十数人の児童がその様子を見ていたという。 その後、教諭が男児の保護者に電話で謝り、校長が保護者と面談で謝罪した。学校は14日に保護者への説明会を開き、再発防止を約束した。
ドイツ南部レーゲンスブルクにあるカトリック教会付設の学校で、少なくとも547人の少年が性的虐待や暴行を受けていたことが明らかになった。行政当局から調査を委託された弁護士が18日、発表した。 弁護士らによると、虐待や暴行があったのは1945年から90年代までの間。寮長や教師、学校の従業員らが事件にかかわっていたという。事件は2010年に発覚した。 同校には約1千年の歴史を誇る有名な合唱団があり、前ローマ法王ベネディクト16世の兄のゲオルク・ラツィンガー氏(93)が1964年から94年まで指揮者をつとめていた。 AP通信などによると、調査した弁護士はラツィンガー氏にも責任の一端があると指摘したが、同氏は「性的虐待については知らなかった」とした。被害者には1人あたり最高で2万ユーロ(約260万円)の賠償金が支払われる見通し。(ベルリン=高野弦)
これは、以前担当していたある小児性犯罪者の言葉である。「その常習性と衝動性は他の性倒錯の群を抜いている。好みの子どもを見ると、まるでそれに吸い込まれるように近づいてしまうんだ」。その言葉を一度だって忘れたことはない。だから、筆者は児童への性犯罪を小児性愛と言わずに「小児性犯罪」と明確に呼ぶことにしている。小児性愛というと、どこか子どもを愛しているが故の犯行というニュアンスが強く、以前から違和感を持っていた。合意の有無にかかわらず児童への性的接触や侵入は、愛情ではなく性暴力なのである。 リンさんの遺体が見つかった遺棄現場で手を合わせる人 =4月2日、我孫子市北新田(林修太郎撮影) 2017/04 今年3月、千葉県我孫子市で小学3年生のレェ・ティ・ニャット・リンさん(以下、リンさん)が何者かに殺害された。その後、リンさんが通学していた小学校で保護者会会長をしていた男性が逮捕された。 私も含め、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く