視察に訪れた障害者施設職員らに農福連携の取り組みを説明する菅野さん(左)(昨年11月、奥州市江刺区で) 高齢化や後継者不足に悩む農業と、障害者の働く場の確保が課題の障害者福祉を結びつけた「農福連携」が県内で注目を集めている。農業への就労で障害者の賃金アップや就労訓練につながるほか、農家の人手不足も解消する取り組みとして期待される。受け入れる農家や障害者施設職員の負担など、普及に向けた課題もある。(高橋学) 名産地として知られる奥州市江刺区でリンゴを育てる「菅野農園」に昨年11月、市内外の障害者福祉施設の職員や農家ら約30人が訪れた。同園で行われている農福連携の取り組みを視察するためだ。 一般企業での就労が難しい知的障害者らが働く就労継続支援B型事業所「ワークセンターわかくさ」(奥州市江刺区)の利用者3人が、リンゴを1個ずつ機械の上に載せてセンサーにかざす。蜜の入り具合を調べ、適切な販売時期
ゼミの様子。左奥が伊藤理事長、左前が武田ディレクター NPO法人「NPO人材開発機構」(東京都新宿区)は障害事業所の職員を対象にしたオンライン研修講座を行っている。2016年に開始したサポーターズカレッジは、障害特性や福祉制度、リスクマネジメントなどの講座をスマートフォンなどでいつでも受講できる。月1回、事例検討を行う「Liveゼミ」も開いており、好評だという。 「ある利用者が特定の職員を毛嫌いし、攻撃的になって手が付けられない。こんなケースではどうすればいいでしょうか」。 12月に開かれたサポカレのゼミで、伊藤善彦・社会福祉法人江東楓の会理事長がこう問い掛けると、モニター越しに受講生らは「うーん」とうなった。この日受講していたのは、社会福祉法人春濤会(千葉)、NPO法人ラ・メール(東京)、同ひまわり(同)、同滋賀県社会就労事業振興センターの職員など10人に上る。 まずは、利用者や支援者の
川崎市の有料老人ホームで2014年、入所者の男女3人が相次いで転落死した事件で、3件の殺人罪で起訴された元職員の今井隼人被告(25)の裁判員裁判が23日、横浜地裁(渡辺英敬裁判長)で始まった。 ◇ 介護施設で暮らす高齢者が職員から虐待を受ける事例は後を絶たない。 厚生労働省の調べによると、虐待件数は調査を始めた2006年度から9年間で8倍近くに増え、15年度は408件。初めて虐待死の報告もあった。昨年8月には東京都中野区の有料老人ホーム内で83歳の男性入居者が溺死(できし)。その後、元職員が殺人罪で起訴された。 日本虐待防止研究・研修センターの梶川義人代表(59)は「処遇や職場環境に不満を抱えて仕事をしている職員は、いらだちから目の前の高齢者に『負担をかけられている』と攻撃の矛先を向けてしまうこともある」と指摘。予防策として「管理職は『不適切なケアはケアではない』と周知し、現時点で一番いい
非行防止のため少年鑑別所が保護者らから相談を受ける「地域援助」が注目を集めている。法務省によると、相談件数は平成28年の1年間で約6千件に達し、2年前の3倍以上に上った。27年6月から少年鑑別所の主要業務の一つに位置づけられたためだが、背景には人口減で少年犯罪の数自体は減りながら、割合は高止まりしている状況がある。関係者は「事件に至らない段階で子供のことに悩んでいる人は多い」と指摘。大阪府内では保護者からの相談はもちろん、「(社会復帰を支援する)福祉関係機関からの相談が多いのが特徴」といい、幅広いニーズに対応している。 心理学などの専門知識活用 「万引を繰り返してやめない」「親の財布からカネを盗む」「暴力を振るう」…。昨年全国の少年鑑別所の地域援助に寄せられた相談の例だ。 少年鑑別所は、少年の裁判に相当する少年審判が開始するまでの間、家庭裁判所の観護措置決定に基づいて少年を収容する施設。少
インドのニューデリーで、性犯罪に抗議するプラカードを持つ女性活動家(2017年2月21日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO/SAJJAD HUSSAIN 【1月23日 AFP】レイプ事件に対する警察当局の対応に批判の声が高まっているインドで22日、英大学との共同プロジェクトの一環として、性暴力の犠牲となった女性たちの支援施設を全国に開設することが発表された。 被害者の司法制度へのアクセス向上を目的とした英シェフィールド・ハラム大学(Sheffield Hallam University)との共同プロジェクト、「ジャスティス・フォー・ハー(Justice For Her、彼女に正義を)」にはインド4州の警察当局が参画。 そのうちの一つ、レイプ事件の発生件数で国内最悪のマディヤプラデシュ(Madhya Pradesh)州では、51の支援施設が開設される予定となっている。またデリー首都圏
愛知県は24日、同県西三河地方の児童相談所の一時保護所で保護していた同県豊橋市の少年(16)が自室で自殺したと発表した。遺書などは見つかっていないという。 県によると、23日午後6時ごろ、少年が自室で首をつっているのを職員が発見し、搬送先の病院で死亡が確認された。職員が発見の約2時間前に面接した際に変わった様子はなく、これまで自殺につながるような言動もなかったという。 少年は家出して深夜にはいかいしているところを補導され、今月11日に保護所に入った。部屋は一人部屋で、廊下からガラス窓越しに室内が見えるようになっていたが、自殺した場所は死角となっていた。 当時、保護所の男子棟(定員14人)には11人が入所。職員2人で対応していた。県の担当者は「子どもの命を守れずにおわびする。問題点を検証し、再発防止に努めたい」と話した。
禁煙外来の診察では呼気の一酸化炭素濃度を測定し、禁煙できているか確認する=東京都新宿区の東京女子医大で 新年が始まり「今年こそは禁煙を」と目標を立てる人もいるだろう。国レベルで受動喫煙の対策強化が議論され、病気の予防や医療費抑制の観点からも、禁煙への関心が高まっている。禁煙治療とその効果、支援策をめぐる最近の動きを紹介する。【下桐実雅子】 たばこがやめられないのは意志が弱いのではなく、ニコチンの依存症だからだ。公的保険で禁煙治療を受けられるのは(1)禁煙を希望し、ニコチン依存症の診断テストで5点以上(表参照)(2)1日平均の喫煙本数と喫煙年数をかけた数が200以上--の要件を満たす人だ。2016年からは、35歳未満の人は(2)の条件が外され、喫煙年数の短い若い人も保険で治療できるようになった。 東京女子医大で禁煙外来を担当する阿部真弓医師によると、体調不良や職場で喫煙しにくい環境になって初
女性の場合、40歳を過ぎると市町村から補助を受けて乳がんの検診を受けることができます。また、自分で胸を触ってしこりなどの異常がないか、定期的にチェックすることも広く知られるようになりました。 一方で、男性の場合は自分が乳がんになるという認識が薄く、胸にしこりを感じても乳がんを疑う人が少ないのが現状です。このため発見が遅れがちで、乳がんと診断された時には、症状がより深刻になっている患者も少なくないと考えられています。 埼玉県川口市に住む64歳の男性のケースです。この男性は5年前、入浴中左胸にしこりを見つけました。そのときは脂肪の塊だと思い、深刻には捉えていませんでしたが、別の用事でかかりつけの病院に行った際、何気なく「これ、何でしょうか?」と医師に尋ねました。そして異常に気付いた医師から専門の病院を紹介され、詳しい検査を受けると「乳がん」と伝えられました。 診断は「ステージ3B」。すでに、皮
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