1956年秋に創刊された『蛋白質 核酸 酵素』誌は,53年あまりの歴史を経て,本号をもって休刊に入ることとなりました.現編集委員9名はこのような経緯となったことをたいへん遺憾に思うとともに,それを阻むことができなかった責任を痛感しています. 『蛋白質 核酸 酵素』誌 (以下,PNE) の50年の歴史については,2006年10月発行の創刊50周年記念号に,前編集委員会幹事であった三浦謹一郎先生が概要を述べておられます.いうまでもなく,PNEがわが国の生命科学の発展にはたしてきた歴史的役割は休刊によって消え去るものではありません.しかし後述するように,まことに残念ながら,現状ではPNEの出版を維持することが困難になりました.なお,1985年から2005年まで,21年の長きにわたって幹事をお務めになり,PNEの発展にご尽力されました三浦先生は,奇しくもPNE休刊に先立つ2009年9月に鬼籍に入