【銀幕裏の声】「ジブリにできないことをやる」-アニメ「メアリと魔女の花」 西村義明プロデューサーの決意「ライバルはベイマックス」 アニメ界の巨匠、宮崎駿監督が平成25(2013)年、長編アニメ製作からの引退を宣言したことを受け、スタジオジブリの製作部門が休業ではなく、解散していたことをどれほどの人が知っているだろうか。「それでもアニメを作りたい…」。ジブリのプロデューサーとして活躍した西村義明さんは、宮崎監督の後継者候補として期待された米林宏昌監督とともにジブリを退社後、2人で新たなスタジオを立ち上げた。その第1弾「メアリと魔女の花」が完成、全国で封切られた。「ジブリの継承者? ジブリがやってきたことは決して継承できるものではありません。しかし、ジブリでもできなかったことをやりたい…」。ジブリの退職金を費やし、米林監督とともに新作アニメの製作に全情熱を注ぐ西村さんはこう宣言した。(戸津井康