2019年、家族が高齢化し80代の親が子を支える「ひきこもり家族の高齢化問題」、いわゆる「8050問題」がクローズアップされました。「ひきこもり」は家からまったく出ない人のことだけではありません。内閣府などによりますと、ひきこもりの定義には、たとえ家から出ても、家族以外との交流がほとんどない状態やコンビニや趣味以外に外出しない状態が半年以上続くことも含まれます。中高年(40~64歳)のひきこもり当事者数は約61万人。若年層(15~39歳)の約54万人を上回ります。 「自分はおいてけぼり…」自宅に引きこもって35年が経ったある日、女性はつぶやきました。 抜け出したくても抜け出せない、ひきこもる中高年の苦しみの告白でした。 本記事では、あるひきこもり女性とその家族を通じ、ひきこもりの“家族”だからこそ伝えられる「8050問題」の現実を伝えます。 2019年。愛知県の市営団地で91歳の父と暮らす