米国「Windows IT Pro Magazine」の名物ライターであるPaul Thurrott氏が振り返る「Windows Vista開発史」の第3回。今回は,Windows Vistaの開発が壁にぶつかり,機能縮小を余儀なくされた2004年を振り返る。Windows Vista最大の転換点となった年だ。 2003年が,Windows Vistaの興奮が頂点に達した年だとすれば,2004年は全くその逆になった年だったと言える。それが明らかになったのはその1年後のことだったが,2004年にMicrosoftは,Windows Vistaの開発で壁にぶつかっており,それまでの成果の大半を文字通りばっさりと切り捨て,再び一からやり直す必要に迫られていた。 ただまずは,その転換点の前に起きたできごとを振り返ることにしよう。 2004年は,パワー・ユーザーたちがPhotoshopの腕前を競い,