「上方婚」と「下方婚」 (日経ビジネスAssocie編集) 男性の「下方婚」、女性の「上方婚」志向が、結婚のハードルをさらに高くしている。 職場の“お見合い機能”は崩壊 企業社会における男女の立場のあり方もまた、非婚率の上昇に大きく関係している。 バブル崩壊前まで、日本企業はいわば巨大な見合いの場でもあった。銀行や商社などは、「花嫁候補」となる一般職の女性社員を大量に採用することで、男性社員に結婚相手をあてがっていた。しかし、長引く景気低迷で、採用される一般職の女性社員が激減し、会社提供のお見合いの場は消滅してしまった。 さらに、終身雇用や年功序列の崩壊は、「大企業に勤めている男性なら結婚しても生涯安心」という幻想を消した。「結婚は女性にとっての永久就職」という考え方は、完全に過去のものになったのだ。 加えて、デフレ経済が結婚というシステムを揺るがしている。前回、女性が男性に