胃がんの早期発見のために受ける検査にはバリウム検査と胃カメラ検査がある。ただし胃カメラ検査のがん発見率はバリウム検査より1000倍も高い。それでは、なぜバリウム検査がいまだに存在するのか。予防医療に力を入れるMYメディカルクリニックの笹倉渉院長に聞いた――。 厚生労働省のがん検診の指針で定められている 胃がんの検査方法として代表的な、バリウム検査(胃部エックス線検査)と胃カメラ(胃部内視鏡検査)。実は、その2つには精度に大きな違いがあります。 胃がんは粘膜の表面から進行していくのですが、バリウム検査で見つけることができるのは早期胃がんのなかでも「粘膜下層」といって粘膜の表面よりも深くまで進行してしまったがんです。 一方、胃カメラは粘膜の表面に胃がんが生じた段階で発見することができます。いまだ多くの検診ではバリウム検査が採用されていますが、胃がんをより早期に発見したいのであれば胃カメラの方が
前回はがんの予防に役立つことを期待されたベータカロテンのサプリメントが、かえって喫煙者に肺がんを増やしたという研究をご紹介しました。食べ物からベータカロテンをたくさんとっている人はがんになりにくいし、ベータカロテンは有害な活性酸素を取り除く作用もあります。まさかベータカロテンのサプリメントが害になろうとは、臨床試験をやってみないとわかりませんでした。 人体は複雑です。理論上は有効であると思われるようなものでも、実際に試してみて、検証しなければ本当に有効であるかどうかはわかりません。医学にはそういう例がたくさんあります。そういう教訓があるからこそ、ベータカロテンのランダム化比較試験が行われました。もしこの研究が行われていなければ、サプリメントが無駄に消費されていただけではなく、肺がんになったり、亡くなったりした人がもっといたことでしょう。 神経芽細胞腫マススクリーニングも、そうした教訓となり
「先生が患者ならどうします?」 「医師に本当のことを聞き出すためには、“先生が患者ならどうします?”と聞くのが一番」なのだとか。このクスリは飲んでもいいの? この検査は大丈夫? 医療統計学の第一人者で新潟大学名誉教授でもある著者が、最新のエビデンスを元に、本当に信頼できる医療とは何かをご紹介していきます。 バックナンバー一覧 タバコ、遺伝、肥満……さまざまな要因が取りざたされる発がんのメカニズム。実は、私たちが普段何気なく病院で行っている「レントゲン検査」が、日本人の発がん理由の4.4%を占めているとしたら……。『「先生が患者ならどうします?」医師が自分のために選ぶクスリ・治療法』の著者であり、医学博士の岡田正彦氏にその実態をうかがいました。 レントゲン検査を強制するのは 憲法違反? がんは遺伝する、と思っていませんか? 遺伝するがんも確かにありますが、せいぜい全体の5パーセントくらいです
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