上島町教委が昨年10月に保管庫として利用していた教員住宅(同町弓削引野、木造平屋建て)を解体した際に、室内を調査せずに保管されていた須恵器などの土器片100点以上の廃棄を命じていたことがわかった。土器片は、廃棄前に解体業者の通報で町内の市民団体が保管していた。町教委によると、土器片は1975年に町内で出土したもので、調査記録が未作成で台帳もなく製作時期など詳細は不明。町教委は「ずさんな管理で処分したことを反省している」と釈明している。 町教委によると、住宅は、町内で収集された古民具が保管されていたが、土器片の存在は把握してなかったという。昨年9月、業者に老朽化を理由に近くの住宅と一緒に解体を指示。その際、職員は住宅を視察したが、中に保管されていた大量の民具の山を目視しただけで、内容は確認していなかった。 業者からの連絡で、同町に残る製塩遺跡の調査を支援している住民団体「弓削塩文化を伝える会