衰えを見せない物価上昇が、消費者を強烈な節約モードに変えてしまい、デフレ脱却の最後の壁が突き崩せなくなるというリスクが出て来たように思います。 ■10月消費者物価は再加速 24日発表された10月の全国の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた総合指数が前年同月比で2.9%の上昇で、9月の2.8%から拡大しました。 上昇率の拡大は4か月ぶりのことです。政府による電気・ガスへの補助が半減したことが最大の要因ですが、食料品は7.6%上昇と依然、高止まりしたままです。 値上げの動きがモノより遅れたサービスについても、10月は前年同月比で2.1%と上昇幅を広げました。4か月連続で物価目標である2%を上回りました。 インバウンドの活性化で宿泊料が42.6%も上がったことなどが要因ですが、人手不足と賃金上昇を反映して、価格上昇はサービス分野全般に広がりを見せ始めています。 ■実際は2%どころか、4%の物価上昇