東京都港区に所在する大規模複合施設「カレッタ汐留」が「ゴーストタウン化している」と話題だ。 カレッタ汐留は、大手広告代理店の「電通」が本社機能を置き、低高層階にはレストランやカフェ、展望台などがある。 2002年のオープン直後は、近隣で働くオフィスワーカーのみならず、多くの来街者を集めた。それから20年以上が経過した現在、カレッタ汐留がまさか「ゴーストタウン化している」と注目されるとは誰も思わなかったことだろう。 しかし、その予兆はあった。「お台場」が若者の街からオフィスと住宅街が混在する落ち着いた街へと変貌したことだ。 汐留も台場も、明治期から現在に至るまでの約150年間の歴史において、東京が一貫して推進してきた湾岸エリアの開発事業という部分で共通している。 今回は、カレッタ汐留を入口に、東京都が取り組んできた湾岸エリアの開発史に迫ってみたい。 一度は幕を下ろした「汐留」 「カレッタ汐留