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佐藤友哉 書籍の検索結果1 - 9 件 / 9件

  • 平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉

    ※この原稿は、2018年末~2019年初頭に羽海野渉が書き、その後『#ライトノベルオールタイムベスト』の選考における指針となった論考である。なお、『PRANK! Vol.4』に掲載された原稿は本稿の草案であり、似ている部分があることをここに記しておきたい。また、2021年現在、少し異なる部分があることを注記しておく。 ですので、過去に書かれた原稿であることを考慮したうえで、『#ライトノベルオールタイムベスト』と合わせて読んでください(今ならもっと違う感じに書きます)。そっちがメインです。 ◆はじめに ライトノベルという単語をご存じだろうか。もしあなたがご存じないとしても、書店などの片隅でアニメや漫画に近いイラストが表紙に装丁された書籍を見たことがあるかもしれない。ライトノベルとは戦前の少年小説や戦後まもなくのジュブナイル小説などを祖として、アニメや漫画などのコンテンツと密接な関係を保ちつつ

      平成ライトノベル史――#ライトノベルオールタイムベスト のための走り書き|羽海野渉
    • 『SFマガジン』編集長・塩澤快浩が語る、SFが多様性を獲得するまで 「生き延びることしか考えてきませんでした」

      『SFマガジン』編集長・塩澤快浩が語る、SFが多様性を獲得するまで 「生き延びることしか考えてきませんでした」 2020年2月号が創刊60周年記念号となった「SFマガジン」を発行する早川書房は今年、ハヤカワ文庫創刊50周年を迎え、「ミステリマガジン」9月号、「SFマガジン」10月号でそれぞれ記念特集を組んだ。 長年、SFにかかわり、現在では国内と翻訳の編集部全体を統括する立場の塩澤快浩氏(早川書房事業本部副本部長兼編集統括部長兼SFマガジン編集長)にジャンルの専門誌である「SFマガジン」の歩み、SFの過去と現在について訊いた。(9月15日取材/円堂都司昭) 「SFマガジン」の仕事を始めてからSFを読み始める ――早川書房へ入社する前は、SFに興味がなかったそうですね。 塩澤:高校の頃から翻訳もののハードボイルド、冒険小説を読み始めました。大学時代もそういうものばかり読んで就職活動はほとんど

        『SFマガジン』編集長・塩澤快浩が語る、SFが多様性を獲得するまで 「生き延びることしか考えてきませんでした」
      • 『天気の子』とミレニアル世代のオタクの文化史 - 白樺日誌

        ゼロ年代 『天気の子』を観た。 100点満点中の100点満点だった。 が、脚本は酷い。 ヒロインの陽菜が明日、誕生日だとわかる。主人公の帆高がプレゼントを用意する。「ああ、明日、悲劇的なことが起こるのだな」と予想すると、そのとおりになる。酷い。 その粗漏さは冲方丁が「改善案」という形で穏当に指摘している。「拳銃が物語から浮いている。どうしても登場させるなら、その拳銃で天気の龍を撃つなどして活用すべきでは?」。ホントだよ。「手錠が画面の邪魔だ。どうしてもはめるなら、その手錠で帆高と陽菜を繋ぐべきでは?」。ホントだよ。 以下、物語を確認しよう。 家出少年の帆高は、東京をさまよった末、フリーの雑誌記者の須賀に拾われる。この過程でフリーターの陽菜と知りあい、また、拳銃を拾う(酷い)。須賀や、その姪の夏美とともに日常を過ごす。チンピラに絡まれていた陽菜を助ける。陽菜の金に困っていることと、天候を操作

          『天気の子』とミレニアル世代のオタクの文化史 - 白樺日誌
        • 文学フリマ代表・望月倫彦が語る、リアルなイベントの価値 「文章を書く人の数は今が一番多い」

          小説、評論、エッセイ、詩歌、ノンフィクションなど様々な作品の展示即売会である文学フリマ。そこには同人誌をはじめ、CD、電子書籍、Tシャツなどいろいろな形の「文学」が並び、多くの来場者を集めている。間もなく11月20日にも東京で開催されるこのイベントは、2002年の第1回以来、20年におよぶ歴史を持つ。初期からアマチュアに混じりプロの書き手が出店する一方、かつてアマだった参加者が商業デビューした例も少なくない。規模を拡大し続け、東京以外の各地でも即売会を開催するようになった文学フリマ事務局は今年、一般社団法人になった。望月倫彦代表に文学フリマのこれまでとこれからを聞いた。(円堂都司昭/10月31日取材・構成) 望月倫彦氏 ――文学フリマの歴史は、公式サイトにまとめられていますが、代表自身から始まりをあらためて話していただけますか。 望月:批評家・マンガ原作者の大塚英志さんが、作家の笙野頼子さ

            文学フリマ代表・望月倫彦が語る、リアルなイベントの価値 「文章を書く人の数は今が一番多い」
          • 2019年の活動まとめ - phaの日記

            2019年はいろいろありましたね。みなさんはどうでしたか。 年末だしせっかくなので一年を振り返ってみたいと思います。 僕の今年の一年を簡単にまとめると、シェアハウスをやめて一人暮らしを始めて、一人暮らしは快適だけど時間が余る感じになって、もくもくと文章を書きつつ、新しい活動としてはバンドを始めた、という感じですね。 充実した一年だと思うし、大体のことはうまく行っている気がするのだけど、それでもなぜか虚しさがあるような気もする。なんなんだろう。 別にがんばってるわけじゃないんだけど、なぜかいろいろうまくいっている。だけどそのことに落ち着かなさがある。「なんか全部だめになってしまったな」と衰退しているほうが落ち着く。成長なんてそのうち絶対終わるものだから。 シェアハウスをやめた pha.hateblo.jp 僕といえばシェアハウス、という感じでやってたところもあるので、やめても大丈夫だろうか、

              2019年の活動まとめ - phaの日記
            • 「新潮」編集長・矢野優が語る、文学の多様性 「100年後まで読まれる大傑作を載せたいと常に願っている」

              「新潮」編集長・矢野優が語る、文学の多様性 「100年後まで読まれる大傑作を載せたいと常に願っている」 純文学をあつかう5大文芸誌のうち、1904年(明治37年)創刊で117年の歴史を持ち一番の老舗なのが、新潮社の「新潮」である。編集長の矢野優氏は、2003年から18年間この役職に着いており、現在の文芸誌編集長のなかで最も在任期間が長い。1989年の入社以前から各種のカルチャーに浸かっていた矢野氏に、文芸とどう向きあってきたか、「新潮」の目指すものなどについて聞いた。(6月3日取材/円堂都司昭) 浅田彰との出会いが人生を変えた ――1989年に新潮社へ入社する以前はどんなジャンルに興味を持っていましたか。 矢野:思春期は、9:1くらいで小説より音楽でした。なんでも聴きますが、YMOに直撃された世代なので、電子音楽は途切れず聴いています。作っていた時期もあります。小説は、小学校で筒井康隆さん

                「新潮」編集長・矢野優が語る、文学の多様性 「100年後まで読まれる大傑作を載せたいと常に願っている」
              • 2022年9月で印象深いコンテンツとか出来事。さようならテアトル梅田 - 社会の独房から

                9月末、大阪・北区茶屋町にあるミニシアター「テアトル梅田」が閉館した。 ミニシアターとは東映や松竹など大手映画会社から独立した小さな形態の映画館のことで「単館系」とも呼ばれる。 僕にとって映画館といったら実家から近かった「塚口サンサン劇場」派だったが、学生時代に初めて「テアトル梅田」に行くきっかけがあった。 それは『空の境界』目的である。 西尾維新、乙一、佐藤友哉らにハマっていた当時の僕は講談社ノベルスから発売された『空の境界』全2巻の書籍を読んで「一生、許(はな)さない」に恐らく多くの読者がそうなったようにビビビッとなってしまった訳で。その映画化は是非とも見たかった。 今では劇場版の『鬼滅の刃』で日本歴代興行収入・観客動員数第1位を記録している超人気アニメーション制作会社であるufotableだが、2007年時点ではまだまだこれからの会社であり、『空の境界』もシネコンからは少なくとも僕の

                  2022年9月で印象深いコンテンツとか出来事。さようならテアトル梅田 - 社会の独房から
                • 「100年続く書店」を目指す書店界のドン・キホーテ 東京赤坂の選書専門店「双子のライオン堂」

                  出版不況と言われて久しいものの、「本」という形をとったメディアは決して不要となったわけではない。しかし、本を買う「場所」は劇的に変わった。アマゾンで本を取り寄せる習慣は私たちの生活に定着したのだ。かつて商店街には小さな書店があるのが当たり前の風景だったが、今、年間800〜1000店のペースで姿を消している。それなのに、「100年続く書店」を合言葉に始まった書店がある。 店主と妻の星座に由来する「双子のライオン堂」という店名から書店を連想する人はほとんどいないだろう。風変わりなのは名前だけではない。店の所在する赤坂は、テレビ局や歓楽街があり、政治の中心地・永田町にも隣接する都心の一等地だが、「双子のライオン堂」があるのは、表通りから入り組んだ道を六本木へ抜ける谷間の一角である。しかも青く塗られた分厚い扉は閉ざされていて、中を覗き見ることはできない。 青い扉の「双子のライオン堂」 「せめて扉は

                    「100年続く書店」を目指す書店界のドン・キホーテ 東京赤坂の選書専門店「双子のライオン堂」
                  • 因縁のバディ!明智光秀の心境に現代人も共感?森田季節が描く異色の戦国コメディ | LINEノベル公式ブログ

                    LINEノベルオリジナル作家のみなさんへインタビューをする本企画。 今回はライトノベルレーベル"LINE文庫エッジ"より10月に刊行される『女賢者の明智光秀だが、女勇者の信長がパーティーにいて気まずい』を執筆された森田季節さんへお話を伺いました。 ――今回の作品『女賢者の明智光秀だが、女勇者の信長がパーティーにいて気まずい』のコンセプトはどのように決まったのでしょうか? 元々戦国時代というか中世が好きなので、その時代の最新の研究結果をまとめた新書や選書には大体目を通していたんです。その中から、本能寺の変の研究動向を扱った本を読んだ時に「明智光秀の視点で描いたら、コメディになるんじゃないか」と思いついたのがきっかけです。 ――登場人物のキャラクター設定をどのように決めていかれたのか教えてください。 明智光秀に織田信長……登場するのは歴史上の人物なので、キャラクター自体は半分くらい出来上がって

                      因縁のバディ!明智光秀の心境に現代人も共感?森田季節が描く異色の戦国コメディ | LINEノベル公式ブログ
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