田中浩章さん(46)の長男、謙智くんに急な熱が出たのは4歳の時でした。 熱は39度を超え、かかりつけ医へかけ込みました。 鼻に棒を入れる抗原検査を行い、結果は陰性。 薬をもらって帰りました。 しかし、家に帰ると今度は鼻血が出て止まらなくなり、再びかかりつけ医へ。 止血剤を使ってようやく止まり、血液検査の結果、医師からは「ちょっと血小板含め血球の成分が少ないです」と告げられました。 紹介された総合病院で骨髄検査を受け、受けた診断は「再生不良性貧血」。 血液の中の白血球や赤血球、血小板が減少する病気で、貧血や出血などの症状が現れます。謙智くんは血液の状態から「重症」と診断されました。 当時、大阪・豊中市に住んでいた田中さん家族ですが、その後の治療のために、子どもの骨髄移植などの症例数が多い名古屋市の病院に入院することを決めました。 コロナの感染拡大が始まって2年目の、おととし7月のことでした。