2021年度、神奈川県と県内33市町村に集まったふるさと納税の寄付金は、計155億203万円で過去最多となったことが、総務省の調査でわかった。これに対し、寄付に伴う住民税の控除額は今年度計595億4692万円で過去最多となり、横浜市や川崎市では、市税の「流出」が拡大している。 【グラフ】「流出」額の多い自治体 寄付金の受け入れ額は、南足柄市が前年度比7937万円増の29億2126万円で県内トップ。市内で製造されるビールや化粧品などの返礼品が人気という。ただ、ビール工場は来年閉鎖されるため、キャンプ場の宿泊券などの返礼品のPRに力を入れる。寄付の半額は事務経費などに充当されるが、市財政課は「財政規模が大きくない自治体には、財源の大きなウェートを占める」とする。