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吉阪隆正 本の検索結果1 - 5 件 / 5件

  • 再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探る

    再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探るモダニズム建築の大家として知られる前川國男が設計した世田谷区庁舎と区民会館。半世紀以上の歴史を持つこの建物が、機能向上を目的に再整備される。この再整備を前に、京都工芸繊維大学教授で近代建築史が専門の松隈洋がこの建築に込められた精神を振り返る。 文・写真=松隈洋(京都工芸繊維大学教授) 世田谷区庁舎 新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大という緊急事態に全世界が蔽われる中、ごく身近な場所で60年にわたって静かな時を重ねてきた東京世田谷の小さな公共空間がその姿を大きく変えようとしている。保存か建て替えかをめぐって15年以上も議論が続けられてきたが、いよいよこの2020年度から一部を残して全面的に改築されることになり、近く建設工事が始まるという。そんな土壇場の状況ではあるけれど、ここでは、その建物、世田谷区民会館・区庁舎(19

      再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探る
    • メンバーが語る「ダムタイプの方法」。アーティゾン美術館の《2022: remap》はいかにつくられたのか

      メンバーが語る「ダムタイプの方法」。アーティゾン美術館の《2022: remap》はいかにつくられたのか東京・京橋のアーティゾン美術館で開催中の「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|2022: remap」。ヴェネチアでの《2022》を再構築し、同館で展開されている《2022: remap》がいかにつくられ、そこにどのような集団としての協働があったのか。メンバーである高谷史郎、古舘健、濱哲史、南琢也の4人に話を聞いた。 文=坂本のどか 写真=稲葉真 左から古舘健、濱哲史、高谷史郎、南琢也 第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示で発表されたダムタイプの新作《2022》。本インスタレーションが東京・京橋のアーティゾン美術館にて《2022: remap》として再構築され、「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 ダムタイプ|

        メンバーが語る「ダムタイプの方法」。アーティゾン美術館の《2022: remap》はいかにつくられたのか
      • 写真60枚で見る第1回「東京建築祭」の2日間、この振れ幅こそ“東京らしさ”──東京建築祭2024ルポ05 | BUNGA NET

        第1回「東京建築祭」が盛況のうちに幕を閉じた。実行委員兼“準公認メディア“の責務として、初夏を思わせるメイン期間の2日間(5月25日、26日) 、足にマメをつくりつつ、できる限り多くの催しを取材して回った。 2日目の三井本館前の状況。長時間行儀よく並んでくださった皆さん、ありがとうございました! 「できる限り多く」とは言いつつ、ガイドツアーは時間が重なっているものが多く、全てを見て回ることはできない。あらかじめ事務局に取材希望を伝えるに当たり、「東京建築祭らしさとは何か」を自分なりに考えた。これまでの内輪での議論や倉方俊輔実行委員長のインタビューを思い返し、それは今風に言うと“多様性“、わかりやすく言うと“振れ幅の大きさ”なのではないかという考えに至った。 なので、この記事では、「東京建築祭ってこんなことからあんなことまで対象なのか…」と思っていただけそうな個性的なツアーを中心に振り返る。

          写真60枚で見る第1回「東京建築祭」の2日間、この振れ幅こそ“東京らしさ”──東京建築祭2024ルポ05 | BUNGA NET
        • 倉方俊輔連載「ポストモダニズムの歴史」03:初期 伊東豊雄論<前編>「中野本町の家」「上和田の家」に見る「表層」誕生秘話 | BUNGA NET

          1977年に、伊東豊雄も「表層」に気づくことになる。前回に説明した長谷川逸子と同じく、大きく2つの変化が現れるのだ。それまで中心としていた「空間」から別の言葉にテーマが移る、意味の世界と関わるようになる、という2つの変化である。 内省を通して変化し続ける建築家・伊東豊雄には、顕著に作風の結節点となった代表作がいくつかあり、それは結節点であるがゆえに、前後の時期の特徴の双方を備えている。1976年に完成した「中野本町の家」は紛れもなく、そうした代表作の一つだ。すなわち「中野本町の家」は、1977年から始まる「表層期」には含まれない。同時に「表層期」の母体となっている。 軸線を貫くことよりも空間の美しさをとった「中野本町の家」 「中野本町の家」は「White U」という名称で海外でも紹介され、伊東豊雄の名を有名にした。確かに上から見ると「U」の字型をしているのだが、大胆なのはその形態ではなく、

            倉方俊輔連載「ポストモダニズムの歴史」03:初期 伊東豊雄論<前編>「中野本町の家」「上和田の家」に見る「表層」誕生秘話 | BUNGA NET
          • 「建築の難問 新しい凡庸さのために」 内藤廣 著 - 墳丘からの眺め

            今年の7月に発行されたばかりの本でした。 建築の難問――新しい凡庸さのために 作者:内藤廣 みすず書房 Amazon 著者の内藤廣(1950~)は早稲田大学で吉阪隆正に師事し、菊竹清訓事務所を経て独立事務所を構え、その後に東京大学教授、3.11後の数多くの復興委員会に加わった建築家。 表紙の写真は高田松原津波復興記念公園の追悼・祈念施設。著者が手掛けた作品は、「海の博物館」「安曇野ちひろ美術館」「牧野富太郎記念館」や「東京メトロ銀座線渋谷駅」などで、著書も多数。 構成は、今年の日本建築学会文化章を受章された真壁智治氏が提示した次のような問いに対して一つずつ答えていく、という形式になっています。 建築は世界とつながれるのか 建築で人は幸せになれるのか 建築は芸術か 建築を愛しうるか 等々 どれも問いとしては難しく深いものばかりですが、和解、相互理解、橋渡しという「解決の方向」が具体的な建築の

              「建築の難問 新しい凡庸さのために」 内藤廣 著 - 墳丘からの眺め
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