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左翼思想家の検索結果1 - 9 件 / 9件

  • 外山恒一『良いテロリストのための教科書』を読む - 関内関外日記

    良いテロリストのための教科書 作者: 外山恒一 出版社/メーカー: 青林堂 発売日: 2017/09/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る 本書を手にとる人のほとんどは、2007年(平成19)年の東京都知事選への立候補によって私のことを知っているのだと思う。とりわけ、選挙戦を離れて独り歩きしてネット上に広まったテレビ演説、すなわち政見放送の動画によって。 本書「まえがき」はこう始まっている。本当はそれ以前から政治運動、執筆活動をしてきたのに、政見放送が大きくなりすぎた、と。 とはいえ、たとえば最近ネット上で少し話題になった下のような記事を読んでもらいたい。 note.mu これを読めば、外山恒一がクレバーで面白い文章を書く人間だということがわかるだろう。政治、思想に通じていて、その上で極右ファシストを自称する、一筋縄ではいかない人間だ。 その外山

      外山恒一『良いテロリストのための教科書』を読む - 関内関外日記
    • イスラムや人権思想を敵視するドイツの新右翼はなぜ躍進したのか<書評『ドイツの新右翼』> « ハーバー・ビジネス・オンライン

      AfDのデモ (Photo by Bernd Wüstneck/picture alliance via Getty Images) 2019年10月27日、ドイツ東部テューリンゲン州で州議会選挙が行われ、極右政党であるAfD(ドイツのための選択肢)が躍進した。第3党に転落した与党・CDU(キリスト教民主同盟)を抜いて、第2党になったのである。 11月3日、やはりドイツ東部のザクセン州ドレスデンでは、台頭する極右過激主義を受け、「ナチス非常事態」を宣言。排外主義や暴力に反対する決議案を可決した。 2017年のドイツ連邦議会選挙でAfDは94議席を獲得し、第3党となった。周辺諸国で極右政党が台頭する中、ドイツだけは大丈夫だと思われていたが、やはり欧州の政治トレンドからは逃れられなかった。ドイツは、欧州一の経済大国であり、日本と同じく過去に極右全体主義の過ちを犯してしまった国だ。こうした国での

        イスラムや人権思想を敵視するドイツの新右翼はなぜ躍進したのか<書評『ドイツの新右翼』> « ハーバー・ビジネス・オンライン
      • 高橋亀吉著『戦時経済講話』を読む~~GHQに焚書処分された経済関連書籍

        当たり前の事なのだが、戦争で勝ち続けたとしても、相手が敗北を認めなければ戦いは終わらず、兵士や武器・弾薬の補充などに莫大な費用が掛かり続けることとなる。そのための資金調達ができなくなれば、勝利することは不可能だ。 高橋亀吉といえばわが国の民間エコノミストの草分け的存在で、『東洋経済新報』で論陣を張った人物だが、彼が昭和十三年に刊行した『戦時経済講話』が、戦後GHQによって焚書処分されている。この本の冒頭に、著者が戦争と経済の問題について述べている部分を紹介したい。文中の「事変」は昭和十二年(1937年)七月に勃発した「支那事変(日中戦争)」を意味し、この本はその翌年に出版され、さらに三年後にわが国は太平洋戦争に参戦している。 現下の我が戦時経済を理解するにあたって、まず必要なことは、今日この事変の下において、日本の財政経済状態如何ということが、外国から如何に重大視せられているかの実情を、あ

          高橋亀吉著『戦時経済講話』を読む~~GHQに焚書処分された経済関連書籍
        • 統制派が国政を牛耳るようになった頃の新聞記事を読む~~ファシズム3

          昭和十一年(1936年)二月二十六日に二・二六事件が起きた。反乱を起こしたのは陸軍の皇道派のメンバーであったのだが、皇道派と統制派についてWikipediaにはこう解説されている。 皇道派は天皇を中心とする日本文化を重んじ、物質より精神を重視、無論、反共産党主義であり、ソビエト連邦を攻撃する必要性を主張していた(北進論)。 統制派は、当時のドイツ参謀本部の思想、ならびに第一次世界大戦からの影響が濃く、中央集権化した経済・軍事計画(総力戦理論)、技術の近代化・機械化を重視、中国への拡大を支持していた(南進論)。 Wikipedia より 統制派には右翼に偽装転向した左翼メンバーが少なからずおり、皇道派は反共であったとされているのだが必ずしも一枚岩ではなく、少数ながら北一輝、西田税の影響を受けた過激な若手メンバーがいた。皇道派の領袖である真崎甚三郎は、メンバーには北一輝きや西田税などに近づくこ

            統制派が国政を牛耳るようになった頃の新聞記事を読む~~ファシズム3
          • 新聞は戦争を止められるのか 昭和戦前期の教訓に学ぶ 保阪正康さんインタビュー - 保阪正康|論座アーカイブ

            新聞は戦争を止められるのか 昭和戦前期の教訓に学ぶ 保阪正康さんインタビュー 戦争の「盾」~ジャーナリズムの責任~(2) 保阪正康 ノンフィクション作家 昨年末、タレントのタモリがテレビ番組で来たる2023年について問われ「新しい戦前になるんじゃないですかね」と発言したことが話題になった。「戦前」といえば1930年代。当時のジャーナリズムが、戦争に突き進む軍部の暴走を止められなかったのはなぜなのか。昭和史に詳しいノンフィクション作家の保阪正康さんに聞いた。 明治時代には政府批判も ――日本のジャーナリズムが国家権力と相対した歴史について教えてください。 保阪 まず明治時代について述べたいと思います。明治初期の言論には、草創期の活力があり、政府批判も活発だったからです。昭和戦前期にはジャーナリズムはほぼ「全滅」し、新聞などのメディアが国家の宣伝媒体と化してしまいました。 幕藩体制が崩壊して明

              新聞は戦争を止められるのか 昭和戦前期の教訓に学ぶ 保阪正康さんインタビュー - 保阪正康|論座アーカイブ
            • 加速する“左傾化”…アメリカで起こる新しい「階級闘争」

              ソビエトの崩壊(共産主義体制への幻滅)で、共産主義思想そのものの魅力を語る学生はほとんどいない。米国の左翼学生には、かつての左翼思想家の書物を読んだ形跡がない。 彼らに確固とした思想的支柱があるとは思えないが、フランクフルト学派と呼ばれる亜種共産主義思想に侵されている。この思想が一見マルクス主義と無関係に見える政治運動に擬態して、米国の若者の心に浸透した。 ※本稿は、渡辺惣樹著『アメリカ民主党の欺瞞 2020-2024』を一部抜粋・編集したものです。 フランクフルト学派と呼ばれる亜種共産主義思想 米国の大学の空気を一般の日本人が理解するのは難しいようだが、実はそうでもない。60代後半から70代の世代は、1960年代に、日本各地の大学で吹き荒れた学園闘争の時代を記憶している。 当時の大学では、大学正門前には「ゲバ字」と呼ばれる奇妙に角ばった文字で書かれた立て看板が林立し、ヘルメットをかぶった

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              • 第十二章:教育の破壊(上)

                目次 序文 1. 欧米の大学に潜む共産邪霊 a. 大きく左傾化する大学 b. 伝統的な学問を共産主義イデオロギーで変形する c. 新しい学問を開拓し、イデオロギーを浸透させる d. 急進的な左翼思想の推進 e. アメリカの偉大な伝統文化を否定する f. 西洋文明の古典に挑戦する g. 教科書とリベラル・アーツ(人文科学)を占拠する h. 大学での「再教育」:洗脳と道徳の破壊 参考文献 序文 教育は個人の幸福と成長を促し、社会や国家の安定を維持するうえで不可欠な要素である。歴史上の偉大な文明は常に教育を重視していた。 教育の目的は、人類の道徳水準を維持し、神が与えた文化を保持することである。教育が人々に知識や技術を伝え、社会生活を送る手段を授ける。 古代、教育の高い人物は天を敬い、神を信じ、徳を養う努力を惜しまなかった。彼らは伝統文化の知識に富み、自身が従事する仕事に精通していた。仕事に専心

                  第十二章:教育の破壊(上)
                • 年金問題は若者の自民党支持を減らさない : 「平和構築」を専門にする国際政治学者

                  「平和構築」を専門にする国際政治学者 篠田英朗(東京外国語大学教授)のブログです。篠田が自分自身で著作・論文に関する情報や、時々の意見・解説を書いています。過去のブログ記事は、転載してくださっている『アゴラ』さんが、一覧をまとめてくださっています。http://agora-web.jp/archives/author/hideakishinoda なお『BLOGOS』さんも時折は転載してくださっていますが、『BLOGOS』さんが拾い上げる一部記事のみだけです。ブログ記事が連続している場合でも『BLOGOS』では途中が掲載されていない場合などもありますので、ご注意ください。 参議院選挙の公示にあたり、新聞社が政党支持率の調査の結果を公表した。政権支持率は60歳以上では半分以下だが、20代では7割になる、などと報道した。 この現象について様々な角度からの検証をするのは大切だろう。しかし新聞等の

                    年金問題は若者の自民党支持を減らさない : 「平和構築」を専門にする国際政治学者
                  • 「イタリアン・セオリーの現在」 グローバル化する思想の実践例 朝日新聞書評から|好書好日

                    フランス現代思想との連続と独自の政治哲学的伝統の交点にある現代イタリア哲学。世界に衝撃を与えたイタリアン・セオリーを論じると共に、それに先行するポストモダンの哲学、アカデ… イタリアン・セオリーの現在 [著]ロベルト・テッロージ 2000年、一冊の本が突如、注目を集めた。イタリアの政治哲学者ネグリが、アメリカの政治理論家ハートとともに書いた『〈帝国〉』が、世界的なベストセラーになったのである。グローバル化の進む世界における新たな権力のあり方を「帝国」と呼んだ同書は、賛否を含め、多くの論争を引き起こした。 しかし、本の内容はともかく、イタリアの政治哲学者の著作が世界的な話題になったのは、それ自体として興味深い現象であった。というのも、1960年代から活躍する左翼思想家であるネグリは、この時期のイタリアにおいて事実上、時代遅れの思想家と見なされていたからである。長く労働運動に関わり、極左の政治

                      「イタリアン・セオリーの現在」 グローバル化する思想の実践例 朝日新聞書評から|好書好日
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