深刻化する円安、黒田日銀総裁は3期やって落とし前をつけろ《田中康夫・浅田彰》 「憂国呆談」第4回(中) 財務省の覆面介入は焼け石に水 田中 以前から浅田さんが述べているように、「明治維新」から77年後に敗戦を迎えた日本の、その77年後が2022年の今年だ。前回、前々回も述べたけれど、政治も経済も社会もメルトダウンどころかメルトスルー状態で、しかも四角四面な理詰めとは違う意味合いでのロジカルに考える議論すら出来ない国家になっている。 深刻化する円安を招いた「アベノミクス+クロダノミクス=アベクロミクス」の量的・質的金融緩和の責任を取って直ちに辞任せよ、と10月18日の衆議院予算委員会で迫られた日本銀行総裁の黒田東彦(はるひこ)は、「辞めるつもりはない」、「異次元の金融緩和はデフレを解消し、成長を回復し、雇用を増加する意味で効果が有った」と居直った。 翌19日の参議院予算委員会では「最近の円安