和歌山電鉄は、台風被害の復旧費などで赤字がかさんでいる貴志川線の収支改善を目指す「キシカイセイ(起死回生)プロジェクト」を発表した。 11日、貴志駅(紀の川市貴志川町神戸)で会見した小嶋光信社長は、2017年度と18年度の台風被害に伴う工事費などで2期連続赤字決算となり、累積赤字が約5千万円にのぼっていることを明らかにした。 その上で「皆様に現状を知っていただき、貴志川線が廃線の危機を迎えないようにしたい」と、駅の命名権募集やクラウドファンディングの活用、枕木オーナー募集など10の収支改善策に取り組んでいくことを発表した。 同電鉄は06年、赤字路線だった貴志川線を南海電鉄から引き継いで開業。猫のたま駅長の人気などで利用者数を大幅に伸ばした。伊太祈曽駅長の三毛猫「よんたま」を抱いた小嶋社長が「苦しい中でも楽しさとユーモアを忘れずにやっていく」と抱負を述べると、よんたまも「ニャー」と相づちを打