巣ごもり需要で拡大が続く電子コミック配信会社が、老舗出版社の買収に動いた。 電子コミック配信サービス「まんが王国」を運営するビーグリーは10月8日、出版社のぶんか社グループ(ぶんか社、海王社、新アポロ出版、文友舎、楽楽出版)を買収した。ぶんか社は1948年創業の老舗で、女性向け漫画に強みを持つ。中小規模の出版社ながら、2018年にTBSテレビ系でドラマ化された『義母と娘のブルース』など人気作品を持つ。 ぶんか社グループは17年に民間投資会社の日本産業推進機構が買収。「当時は紙媒体が中心で、デジタルへの移行に課題があった」(日本産業推進機構)が、その後は電子コミック強化などの取り組みが奏功している。 直近のグループ全体の売上56億円に対し、デジタル関連の売上は25億円と45%に上る。主力のぶんか社は売上高44.9億円、営業利益は8.6億円(19年12月期)と堅調に推移している。 株式の取得額